海外メディアは橋本聖子氏の新会長就任をどう評価したのか?「元五輪選手が困難な任務を請け負う」「森氏と同じ派閥」
東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長に18日、前五輪担当相の橋本聖子氏(56)が就任した。森喜朗会長(83)が女性蔑視発言で12日に辞任。透明性を担保するために候補者検討委員会が立ちあげられ、わずか3日間でのスピード決着だった。ジェンダー不平等などが問題とされる中、50代の女性で、冬夏7度の五輪出場経験があり、銅メダリストでもある橋本聖子氏のトップ就任を海外メディアは、どう報じたのか。 CBSスポーツは、女性蔑視発言で辞任した森氏の後任に橋本氏が就任したことを伝え「橋本氏の新たな仕事は、世界経済フォーラムで毎年行われるジェンダー指数ランキングで153カ国中121位にとどまる日本にとって重要なステップとなる」と報じた。 さらに「彼女は理事会を通しての支持をもとに職務を受けIOC(国際オリンピック委員会)のトーマス・バッハ会長は、彼女がこの役職にとって『完璧なチョイス』だと語った」と紹介。「木曜日夜に全豪オープン決勝の座をつかんだ日本の大坂なおみも、この橋本氏の就任を称賛した」と、橋本氏就任に賛成の声が相次いでいることを伝えた。 また「橋本氏はアスリートとして直接の(五輪)経験も持つ。彼女はスピードスケート選手として4度の冬季、自転車選手として3度の夏季と合わせて7度五輪で競った(複数シーズンに出場したアスリートとして最多)」と橋本氏のアスリート経歴に触れ「五輪は新型コロナのパンデミックによって2020年夏から2021年夏へと延期された。(開催)費用が拡大し世界中から選手を安全に移動させることが難しく見える中、大会がもう一度延期されるか中止されるだろうと考える人々は依然として多い」と、新会長に困難な状況が立ちはだかっていることも併せて伝えている。 ワシントンポスト紙は「性差別発言によって前任者が罷免(辞任)された後、女性の(元)五輪選手が東京五輪のトップへ」との見出しで橋本氏の会長就任を伝えた。