森前会長は「特別な存在」 橋本新会長、議員辞職はせず
東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長に選ばれた橋本聖子氏は18日、記者会見し、森喜朗前会長について「政治の師でもある前会長の森先生は私にとっては大変特別な存在」「スポーツ界に尽力いただいた先生であり、(森氏の)経験と実績というのは私はアドバイスをいただかなければいけない局面があるのだろうと思っている」と語った。 【動画】橋本聖子新会長が会見「組織委の信頼回復に努めたい」
森前会長は女性蔑視発言が問題となり、辞任した。橋本氏は「今回の一連の状況に対して森(前)会長から発言の撤回と謝罪があり、そして熟慮の末、辞任をされたということ。そのことは真摯に受け止めて、私自身がしっかりとそういった問題を解決するために努力していかなければいけない」と言及。 一方で、橋本氏はラグビーのワールドカップ、サッカーのワールドカップ、五輪パラリンピックなどの招致活動に力を注いできた森氏の功績にも触れ、「正していくべきものと継承するものと色々あると思うが、その部分はしっかりと区別してやっていきたい」と語った。
議員のままで会長「IOC、国も認めている」
橋本氏は五輪担当相を辞めて組織委の新会長に就いた。記者からは、自民党の離党や議員活動の継続の有無、また「閣僚として政府側の立場にいた。政府の言いなりになるのではないかと疑念を持っている人も少なからずいる」との指摘もあった。これに対し、橋本氏は「オリンピック・パラリンピック大会に関わらず、スポーツという政策的な部分においては超党派で議論を重ねて協力し合って成功に向けて努力してきた経緯がある」と説明。 政治活動については「議員は辞職せずとも組織委会長になることはIOCも国も認めていただいている状況。あとは疑念が持たれないような行動をとっていくべきものだと思っている。しっかりとご理解いただけるような状況にしていきたい」と述べた。 さらに、「国がやるべきこと、そして東京都がやるべきこと、組織委がやるべきこと。これは連携をしなければいけないが、役割は全て違うと思う。国に左右されるということではなくて、その(担当相としての)経験を生かして、組織委の会長と言う立場で何をやっていかなければならないのかということを、私なりに理解しているつもり」とも語った。