創業350周年目前!初開催の「イマリ・キャンドル・クリスマス」で、伊万里焼の町の巨大えんとつがキャンドルに!?
日本有数のやきものとして知られる伊万里焼は、来年で開窯350周年を迎える。そんなメモリアルイヤーを控えた伊万里焼の産地、佐賀県伊万里市の大川内山(おおかわちやま)地区にて、伊万里焼とキャンドルをテーマにしたイベント「イマリ・キャンドル・クリスマス」が、2024年12月21日(土)、22日(日)に開催される。美しい伊万里焼とキャンドルがコラボレーションした特別なクリスマス体験とは一体どのようなものなのだろうか? 【画像】歴史ある町並みに約3000個のキャンドルが飾り付けられた「キャンドルストリート」 また、イベントのシンボルとして登場する高さ約10メートルの巨大な「えんとつキャンドル」は、伊万里焼の窯に設置されている実際の煙突を使用しており、2024年12月2日(月)~12月25日(水)の期間でライトアップされるという。今回はイベントの詳細や、やきものの里でライトアップを行う着想のきっかけなどについて、企画担当者に聞いてみた。 ■「イマリ・キャンドル・クリスマス」で門外不出だった「秘窯の里」の認知度アップへ! ――「イマリ・キャンドル・クリスマス」の開催に関して、狙いやターゲットなどについて教えてください。 2025年に開窯350周年を迎える伝統あるやきものである伊万里焼や、その産地である大川内山のファンを、若い世代を中心に増やしていくことを目的としています。 伊万里焼は、かつては門外不出の製作技法で幕府などへ献上する品物として大川内山で作られた高級品でした。大川内山には、独自の技術を守るための関所の跡が残されており、長い歴史を感じることができる唯一無二の素晴らしいエリアとなっています。 技術や伝統を守りつつも、最近ではおしゃれなやきものも増えており、やきもの好きだけでなく、やきものにあまり興味がない方にも足を運んでいただくことで、伊万里焼の認知の拡大および興味を持っていただくことを狙いとしています。 ■町の歴史と伝統を象徴する「えんとつ」がキャンドルに!? ――今回のイベントの見どころである、伊万里焼の窯の煙突をキャンドルとしてライトアップするアイデアはどのようにして生まれましたか? 大川内山は、350年続く歴史あるやきものの街であり、その技術が流出しないように大切に守られていた「秘窯の里」だからこそ、町の歴史と伝統を象徴する「えんとつ」が何本も残っています。そこにクリスマスのモチーフのひとつであるキャンドルを組み合わせることで、全国の中でも大川内山でしか見ることのできないクリスマスイベントを演出しようと考えました。 ――窯の煙突をキャンドルとしてライトアップするアイデアの実現に向けて、苦労した点はありますか? 誰も過去にやったことのない企画のため、実施に向けてはたくさんの苦労がありました。どのような形で、キャンドルを演出するのか。あるいは、高さが10メートルほどもある煙突に、どうやって照明を設置するのかなど、周辺環境も含めて考慮しなければなりませんでした。また、かなり昔に設置された煙突のため、図面等もなく、今回は測量から始める必要もありました。 アイデアを実現するにあたっては、常に試行錯誤を繰り返しています。また、来場者の驚きや笑顔を想像しながら、地元関係者とともに本番に向けて準備を進めています。 ■スペシャルイベントで特別な「窯元クリスマス」を過ごそう! ――煙突キャンドル以外にも、「秘窯の里大川内山」ならではのライトアップやイベントなどあれば教えてください。 12月21日(土)、22日(日)の2日間のスペシャルイベントでは、約3000個のキャンドルが飾り付けられ、歴史ある街並みを巡ることができる「キャンドルストリート」や、ボシという本窯を焚くときにやきものを入れる耐火性の器を使用した「キャンドルガーデン」を設置予定です。キャンドルの柔らかい光が揺れ、灯りが照らす様子は心を落ち着かせるだけでなく、ロマンティックな雰囲気を作り出すことでしょう。 また、大川内山ならではの「登り窯」をキャンドルでライトアップするスポットや、窯元さんたちにご協力をいただき、ワークショップやクリスマスオリジナルのやきもの販売、窯元の中でカフェが楽しめる企画などのショップイベントも予定しています。 ――スペシャルイベントで開催されるクリスマスマーケットやワークショップの詳細を教えてください。 クリスマスマーケットには温かくておいしいフードやドリンクのお店や、地元伊万里で話題のお店、キャンドルをはじめとした雑貨のお店などが登場します。 また、創業者の森永太一郎さんが伊万里出身というご縁もあり、森永製菓さんがブースを出店し、甘酒の提供や楽しい企画などをご準備いただきます。 体験としましては、キャンドルづくりワークショップや、窯元さんにご協力いただき、ろくろ体験と絵付け体験をはじめとしたワークショップを実施予定です。ろくろ体験は、土を触る体験がメインのため、やきものの持ち帰りはできませんが、絵付け体験のやきものは後日焼き上げてから発送する予定です。 ――最後に一言お願いします! 350年の歴史を感じながら、約3000個のキャンドルで彩られた秘窯の里を巡るなど、ここ伊万里の地でしか体験できないコンテンツが盛りだくさんの「イマリ・キャンドル・クリスマス」で、時空を超えた体験をしてみませんか?ご来場をお待ちしています! 来年で350周年を迎える伝統工芸の伊万里焼の里、大川内山をイルミネーションとキャンドルで明るく染め上げる「イマリ・キャンドル・クリスマス」は今年が初開催だ。これまでになかった「窯元クリスマス」体験をしてみてはいかがだろうか。 【イマリ・キャンドル・クリスマス 詳細】 ■会場:佐賀県 秘窯の里 大川内山 ■開催日:2024年12月21日(土)、22日(日) ■開催時刻:13時~20時 ■イベント内容: 巨大えんとつキャンドルの展示/キャンドルストリート/クリスマスマーケット/ステージイベント/ワークショップなど ■ステージイベント出演者: ・12月21日(土) Kan Sano/DJ KAWASAKI ・12月22日(日) 七尾旅人/DJ SHOTA ■参加費:入場無料 ※会場内での飲食やコンテンツ体験には、別途料金が発生する場合があります。 ※当日の来場者数予測のため、参加予定の方はLINE公式アカウントから事前参加登録をお願いします。 ※事前参加登録は来場数の目安を把握するためもので駐車場の確保をはじめ、参加の保証をするものではありません。 ■巨大煙突キャンドル展示期間:2024年12月2日(月)~12月25日(水)の17時~21時 ■主催:佐賀県 ■企画:アフロマンス/Afro&Co. 文=平岡大和