「手ぶらで登園!」保育園着のサブスク 縫製から洗濯、配送も自社化し子育てをラクに「保育士の負担を軽減も目的です」
サブスクを園で一斉導入するか、保護者が選択できるかは各園の選択なのですが、「この子はサブスクで、この子は持参」となると、個別の対応が必要となり手間がかかります。弊社としては一律での利用をお勧めするべく営業をしています。 ── 実際に利用した保護者の方からはどんな反響がありましたか。 関原さん:サブスクを利用すると、保育園に届いた洋服を使い放題で着替えさせることができて洗う必要もないので、保育園帰りに公園で遊ぶ際にも汚れを気にせず、子どもに対して「ダメ」という言葉がけが減ったと言われます。それに自宅に帰ってから余裕ができたという声もいただきますね。働いているご家庭では自宅に帰ったらすぐ夕飯の準備をすることが多いので、そのあいだに子どもが「今日こんなことがあったんだよ」と話しかけてきても、話半分で聞いていることがほとんど。荷物がない状態で子どもが帰ってくるので、「子どもの顔を見て話を聞いてあげられるようになった」という話も聞きました。
弊社のサービスは、翌朝着ていく服を前日に持ち帰ることもできます。これまで「毎日この服がいい」とお子さんが駄々をこねていたご家庭では、同じものを着せるために毎日洗濯するのが大変だったそうです。翌日着ていく服をお子さん自身が選んで持ち帰るようになると、「私はこれを着て保育園に行く」と言うようになって助かりました、と言う声もありました。 ── 保育士の方の負担を減らすことも目的とのことでしたが、保育現場への影響はどうですか。
関原さん:絵の具などを使う活動がある際に、事前に「汚していい服を持ってきてください」というような通知をする必要がなくなって、お着替えがなくなったら保護者に「今日は保育園の洋服を貸しています」とか「転んでズボンが破けました」いうような事務連絡も減ったと伺いました。その代わり、子どもの成長や今日の出来事に関する情報をお伝えする時間が増えたそうです。 子どもは洋服が破けるのも汚すのも当たり前ですし、自分たちが働いている間に楽しく保育園生活を送ってほしいというのが保護者の方の願いだと思います。未来を担う子どもたちにはたくさんの経験をしてほしいですね。
取材・文/内橋明日香 写真提供/関原勇喜
内橋明日香