目の疲れをなんとかしたい...目の疲れが取れないときは「滋腎明目湯」【薬剤師が教える漢方薬辞典】
ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。 「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。 写真はこちらから→目の疲れをなんとかしたい…目の疲れが取れないときは「滋腎明目湯」【薬剤師が教える漢方薬辞典】 そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。 今回のテーマは、「滋腎明目湯(じじんめいもくとう)」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)所属のヨガインストラクター、高橋かなこさんに教えてもらいました。
滋腎明目湯はどんな方におすすめ?
漢方薬が目指すのは苦痛を和らげるための対症療法ではなく、根本的な解決です。 体質の改善に働きかけることのできる漢方薬は、「同じ症状を繰り返したくない」という思いに応えてくれます。 そのなかでも、滋腎明目湯はどんな方におすすめなのでしょうか? 具体的にみていきましょう。 1.目が疲れやすいと感じる方 目の不調があらわれる原因のひとつは、腎機能の低下です。 腎機能が低下することで肝の血(けつ)が不足し、目に血が供給されなくなってしまう場合があります。 滋腎明目湯は腎機能の向上に効果が期待できるため、眼精疲労や痛みにアプローチができます。 そのため、日常的に目が疲れやすいと感じる方におすすめの漢方薬です。(※1) 2.パソコンやスマホを長時間使用する方 毎日パソコンやスマホを長時間使用すると、ドライアイや目のかすみが気になりませんか? 滋腎明目湯はそんな方にもおすすめです。 腎を滋養して働きを高め、栄養とうるおいの不足を補うことで、長時間酷使した目の回復に効果が期待できます。(※1) 3.視力が落ちたと感じる方 過労や加齢によって腎機能が低下することで、視力障害が生じる可能性があります。 滋腎明目湯は腎機能の向上に働きかけるので、この視力障害にも効果を発揮できる場合があるのです。(※1)
滋腎明目湯とは?
ここからは、滋腎明目湯の効能・効果や基本の飲み方を解説します。 1.効能・効果 その名の通り、腎の働きを高める効果が期待できます。 そのため、腎機能と関わりのある目の不調にお悩みの方におすすめです。 滋腎明目湯は、人参(にんじん)、甘草(かんぞう)、黄連(おうれん)、桔梗(ききょう)、山梔子(さんしし)、蔓荊子(まんけいし)、菊花(きくか)、細茶(さいちゃ)、白芷(びゃくし)、乾地黄(かんじおう)、川芎(せんきゅう) 当帰(とうき)、熟地黄(じゅくじおう)、芍薬(しゃくやく)、灯心草(とうしんそう)の15種類の生薬が配合されています。 腎に栄養や水分を補うことで、目の疲れや視力障害などの、目の不調に働きかけます。(※1) 2.基本の飲み方 食前または食間(食後2~3時間後)に、水もしくはぬるま湯で服用してください。(※2)