障がい者への虐待35件 施設職員によるものは2倍 統計開始以降最多 三重県
障がい者への虐待について施設職員への研修や通報義務の周知などの対応を検討=三重県(三重テレビ放送)
三重県は、2023年度に県内で起きた障がい者への虐待事案の状況を公表しました。 市や町が虐待と認定したのは35件で、施設職員らによる虐待が増えました。 三重県は26日、2023年度に県や市町に寄せられた障がい者への虐待に関する相談や通報が139件あり、うち35件が虐待と認定されたと発表しました。 このうち、家族などによる虐待が13件と前の年度から13件減りましたが、福祉施設の職員らによる虐待が22件と前の年度の2倍に増え、2013年の統計開始以降、最多となりました。 また、福祉施設の職員などからの相談や通報も前の年度から29件増え、99件寄せられました。 虐待を行った人は支援員や世話人など、障がい者を直接支援する職種が最も多く、職員を指導する立場にある施設管理者による虐待も目立ちました。 三重県の担当者は今後の対応として、「施設職員への研修などを通して虐待の未然防止や早期発見につなげ、通報義務の周知も徹底していく」と話しています。