お金をかけずとも可能性はある! 車内オーディオの「音をよくする」手軽な方法とは
高音質な音を作るために必要なこと
カーオーディオに大きなコストをかけている人はどれくらいいるのでしょうか? 平成初期くらいまでは、カー用品店の一角をオーディオコーナーが占めていた時代もありました。そのころは「クルマ買ったらとりあえずデッキとスピーカー換えるよねー」なんていう意識があったと思います。 【写真】まさかの派生車があった!? 音響に特化したN-BOXスラッシュとは でもいまは純正オーディオのレベルもかなり向上していて、音源もスマホのなかのダウンロードしたデータを再生するという手軽な感覚になっているので、その当時ほどオーディオに対してこだわる度合いが高くないようにも感じます。 ここではそんなライトな感覚の、「純正よりちょっとオーディオをグレードアップしてみたい」というユーザーに向けた、高コスパの音質向上プランを考えてみたいと思います。
そもそも高音質ってどんな音?
音がいいとか悪いとか、その基準はどこにあるでしょう? 音を数値で表せるのは音程を示す周波数や音量などの音の「状態」であって、音の「質」を表す数字はありません。そもそも音質は計測器や計算で表せるものではなく、感覚で捉えるものなので、伝えるのが難しいんです。 ただ、いい音の条件を表す基準の項目はいくつかあります。たとえば「解像度」です。音の解像度というのは、音源がどれだけはっきり聞こえるかの基準です。ボーカルの声が、ほかの楽器の音に混じって聞きわけづらいようなオーディオシステムは解像度が低いと表現されます。 そしてもうひとつの基準は「音域」です。これは、高音と低音がどれだけ広い範囲で発せられるかという基準です。 いいオーディオというのは、元のソースの音=「原音」をどれだけ再現できるかということが重要で、その再現には「解像度」と「音域」は欠かせない2大要素なのです。そしてその「解像度」と「音域」の広さをオーディオマニアが納得できるような高いレベルに引き上げるには、システム全体で数十万円必要だ、という意見もよく耳にします。 確かに高性能なアンプやスピーカーといった高価なユニットは「原音」の再現性に力を入れて作られているものなので、「解像度」や「音域」は間違いなく高いレベルにありますが、そのコストを考えると、おいそれと手が出せる金額ではありません。