新興メーカー「AYANEO」のAndroidゲーム機の突き抜け加減がすごい
ポータブルゲーミングPCというジャンルで、異彩を放つ「AYANEO」というメーカーをご存じでしょうか。レトロMacのようなミニPC、2画面のWindows PCなど、個性的な製品が並び、創業から4年で投入した製品は17台にもおよびます。このメーカーは何者なのか。初来日したArthur Zhang CEOのプレゼンテーションから、AYANEOの素顔を紹介します。 新興メーカー「AYANEO」のAndroidゲーム機の詳細を写真で紹介 そして注目の、Androidゲーム機「AYANEO Pocket S」もレビューします。
ベンチャーとしては異例の企画力と設計力を持つAYANEO
AYANEOは中国・深センに本拠地を置くハードウェアメーカーです。Windows搭載の小型ゲーム機作りを得意としており、コントローラー付きのゲーム機を10種類以上投入しています。 驚くべきは、企画と設計の能力です。ベンチャー企業としてこれほどまでに多品種を生産するのは並大抵のことではありません。投入された製品を見てもスライドキーボード付き、Windowsで2画面対応など、ひと癖もふた癖もある製品ばかり。オールドMac風やファミコン風などの懐かしい製品をリバイバルしたものもあります。 AYANEOの創造性の一因は、深センという中国でもハイテク工場が集積している土地を本拠地としていることにありそうです。さらに、AYANEOのZhang CEO自身が並々ならぬゲームファンであることにも、秘訣があります。Zhang氏は中国でモバイルガジェットの専門メディアを複数立ち上げた人物です。個人としては大のゲーム愛好家で、レトロゲームやモバイル機器の収集家でもあります。CEOがゲーム好きなことから、ゲーマーのニーズをよくくみ取った製品を自在に開発できるということなのでしょう。 AYANEOの販売スタイルも特徴的です。同社はクラウドファンディングのIndiegogoを積極的に活用しています。新しい製品を販売するときは必ず同サイトに出品して、世界中のコアなファンの間で話題を集めます。この取り組みの結果として、中国向けと国外向けで半数ずつというバランスの良い販売実績を達成しました。中国以外では、米国や日本、欧州、オーストラリアなどで受け入れられているといいます。