1秒差突破の順大、箱根は「5位」目標で“下克上” 長門監督「忖度のない16名」実力者ぞろいの下級生に期待
第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)に14年連続66回目の出場を決めた順大が12日、同大・さくらキャンパスで取材会を行った。 チームは今年の予選会を10位通過。11位の東農大を史上最小のわずか1秒上回り、本戦切符を手にした。20番手からの箱根駅伝では「下克上」をテーマに総合5位を目標に掲げる。海老沢憲伸・副主将は「シーズンの前半と後半では、全く違うチームになっていると思う。今は、僕も含めてチーム全員が5位を目指せる志でいる」と自信を示した。 エントリー16人のうち、4年生と3年生は計6人で、2年生と1年生が計10人。若いチーム編成となった。特にルーキーは実力者ぞろいで期待値も高い。長門俊介監督は「下級生中心のエントリーだが、この1年間、4年生が築き上げてきた。4年生がつないで、この本戦の出場が決まった。予選会後は下級生が力をつけ、チーム内でも下克上が起き、下級生が上級生に食らいついて振り落としてくる忖度のない16名を選出した。予選会とは全く別チームかなと思う」と胸を張った。 11月中旬には、パリ五輪王者から“金言”を授かった。体操男子団体で主将を務め、大逆転で金メダルを獲得した同大卒業生・萱和磨(セントラルスポーツ)が講演し、選手を激励。指揮官は「彼の言葉はいっぱい印象に残ることがあった」と感謝。その中で「学生たちにとってすごく良かったと思うのは、順大は伝統校で、前回大会もタスキが途切れて、いろんなことを言われてきてはいた。その中で『自分たちで新しい歴史を作るんだ』という気持ちで、彼らも伝統の体操ニッポンみたいなのをとっぱらって『自分たちで歴史を作るという気持ちでやった』と話をしてくれた。それは今のチームにすごくフィットすると思った」という。世界一になったトップアスリートから大きな刺激を受け、予選会10位通過から他校を驚かせる“下克上”に挑む。
報知新聞社