亡き「おばちゃん」のために“春高バレー”『優勝』 40年にわたり寮母として指導「私生活の乱れがコートに」 松本国際バレー部「天国から見てくれている」
「春高」春の高校バレー全国大会出場を決めた松本国際高校男子バレー部。部員たちから慕われた寮母の壬生智子さんが亡くなって、まもなく1年。次は「全国制覇をおばちゃんに報告したい」と部員たちは意気込んでいます。 【画像】「おばちゃん勝ったよ」天国の寮母に捧げる優勝 松本国際がフルセットの末、執念の勝利【春高バレー長野大会】
■県大会は何が何でも勝つ
松本国際高校男子バレー部。今年は「2セッター」を取り入れ、常に3人が前衛でスパイクを打てるという攻撃的なバレーを展開。 インターハイはベスト8、そして先日、2年ぶり12回目の「春高」出場を決めました。 松本国際・小林智哉 主将: 「自分の代で出場できたことは大きいし、去年負けてから何が何でも勝たなきゃいけないところがあったので今年勝ててよかった」
県大会は何が何でも勝つ。それは2023年の雪辱を果たすという意味合いだけではありませんでした。 決勝の相手は岡谷工業高校。試合はフルセットまでもつれ込み、最後はー。
実況: 「エースの山田が打っていく。岡谷工業は、井口、アウトです。歓喜の瞬間、松本国際。選手たちが抱き合います」
■亡き「おばちゃん」に誓った優勝
応援席には遺影が掲げられていました。 その遺影を胸に抱いた小林キャプテンはー 松本国際・小林智哉 主将: 「おばちゃん、勝ったよー!って言いたいです」
部員たちから「おばちゃん」と呼ばれ慕われた寮母の壬生智子さん。裕之監督の母でもあります。 智子さんの長男・壬生裕之 監督: 「(智子さんに)多分、このへんでケツをたたかれているような気がします。その部分の力も何かしら働いたんじゃないかなと思っています」 亡き「おばちゃん」に誓った春高出場でした。
■40年、寮母として部員たちを支える
2010年―。 壬生智子さん: 「どうだったんですか、きょうは。疲れてボロボロで壊れちゃって、大丈夫?」 智子さんは全国優勝通算9回を誇る壬生義文前監督の妻。義文さんが監督を務めた岡谷工業、松本国際の前身・創造学園を通じ、自宅兼寮を取り仕切り40年にわたって部員たちを支えてきました。
壬生智子さん(1998年): 「主人と一緒にただ勝ちたい、その一心だった。こういうこと(自宅兼寮)しないと、いい選手が集まってもらえないので、強くなるにはこうやって自分のところに預かってやるしかないな」
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