【試乗】インディアン「新型スポーツスカウト」 ミッドクルーザーの美点が際立つ10年目の大進化
インディアン「スカウト」シリーズが今年フルモデルチェンジを果たした。モーターサイクルジャーナリストのケニー佐川がその試乗インプレッションをレポートする。 【画像】インディアン「Sport Scout/スポーツスカウト」をギャラリーで見る(17枚) 文/Webikeプラス ケニー佐川(佐川健太郎) 撮影/楠堂亜希
【マシン解説】
────────── 水冷Vツインは排気量拡大で10psアップ ────────── 世界最古のモーターサイクルブランドのひとつ、インディアンから新型「Scout(スカウト)」シリーズが登場した。実に10年ぶりのフルモデルチェンジとなったスカウトだが、スタイルはもちろん、エンジンと車体も全面刷新された別モノへと進化した。 スカウトは現行インディアンの中でも高い人気と販売実績を誇るミッドサイズのクルーザーである。エンジンは従来からの水冷60度VツインDOHC4バルブを踏襲しつつ排気量を1250ccに拡大(従来は1133cc)。構成パーツの大部分が新設計となり、最高出力も105ps(従来は95ps)にアップ、トルクも大幅に向上している。車体も進化した。従来モデルのフレームがオールアルミ製だったのに対し、新型ではメインパートをスチール鋼管製へと刷新。これはハンドリングの向上に加え、素材の加工しやすさから多様なカスタムニーズに応えるためだという。 新型スカウトシリーズは今回5車種が同時にラインナップ。エンジンとフレームなどの土台となる部分は共有化しつつ、足まわりや外装デザインで個性を主張する。今回ご紹介する「スポーツスカウト」の他にも、前後16インチの「スカウトクラシック」やエンジンとサスペンションをより強化した「101スカウト」などパフォーマンスに振ったモデルも登場。また各モデル3つのグレード(「スタンダード」「リミテッド」「リミテッド+TECH」)が用意され、上位機種にはライドモードやトラクションコントロールなどの電子制御も投入。ユーザーの選択肢が大幅に広がったこともポイントだ。