美容師の彼氏が「年収が低いから」と独立を考えているそうです。開業したらどれくらい年収は上がりますか?
現在美容師として働いていて、年収を上げるために独立を考えている方も多いでしょう。実際に独立した方で、従業員として働いていたときよりも数十万円~数百万円の年収アップにつながっている方もいるようです。 今回は、美容師の平均年収や就業形態、独立後にどのくらいの年収アップが期待できるのかについて解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
美容師の平均年収
厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、美容師の平均年収は330万1000円と公表されています。 年齢別の年収推移でみると、20代前半から30代半ばくらいまでは緩やかに上昇傾向ですが、35歳から50歳くらいまではほとんど年収が変わっておらず、50歳前後で404万2100円と最も高い年収となっています。
美容師の就業形態
美容師で働く場合は、正社員やアルバイト、フリーランスなどのさまざまな就業形態があります。同調査による美容師の就業形態の種類とその割合を、表1にまとめました。 表1
※厚生労働省 職業情報提供サイト jobtag「美容師」を基に筆者作成 自営やフリーランスで働いている方の割合は5割程度と、最も多くなっているようです。次いで、正社員が4割程度、パートタイマーが2割程度となっています。
独立後の働き方
独立後の働き方は、以下の方法が考えられます。 ・お店を開いて一人オーナーとして働く ・お店を開いて従業員を雇って働く ・シェアサロンで業務委託(フリーランス)として働く お店を開いて一人オーナーで働く場合は、物件取得費用や内装工事費などの初期費用もかかります。従業員を雇用する場合は、従業員に給料を支払わなければいけないため、その分売上が必要です。 シェアサロンでフリーランスとして働く場合は、開店資金は必要なく、初期費用をおさえて始められる点はメリットといえるでしょう。
独立後の年収シミュレーション
フリーランスで美容師として働く場合の年収をシミュレーションしてみましょう。 厚生労働省が2015年に公表している美容業の経営実態調査報告によると、平日の平均客数が5.5人、休日が7.3人となっており、平均客単価の割合が最も多いのは、4000円~5999円となっています。ここでは、シミュレーションの条件を以下のように定めます。 ・平日の平均客数が6人 ・休日の平均客数が8人 ・客単価が5000円 ・1ヶ月で20日勤務(土日勤務を含む) 平日単日の売り上げは3万円で12日勤務するため、平日合計の売上は36万円となります。休日単日の売上は4万円で8日勤務するため、休日合計の売上は32万円です。平日合計と休日合計を合わせると、1ヶ月に68万円の売上が立ちます。 フリーランスの場合は、売上の5割程度が収入とされているケースが多いため、68万円の半分の34万円が月収となり、年収換算すると408万円となります。ただし1日の客数や客単価、勤務日数によって収入は上下するでしょう。