“少数与党”で国会の景色一変 議場の真ん中は野党の“陣地” 石破総理はヤジにジロリ
国会では自民党が少数与党に転落して初めての代表質問が幕を開けました。論戦の舞台、議場の景色も大きく変わっています。 【画像】困った事態が…衆議院の新人議員99人中35人が政策秘書不在 「絶賛募集中」も
■石破総理、企業献金「不適切と考えず」
本会議場の真ん中に陣取るのは野党議員。人数が多い会派の順に端から座っていくのが慣例のため、過半数に満たない自民党は演壇の正面の席を失ったのです。 トップバッターは立憲民主党の野田佳彦代表。こう切り出しました。 立憲民主党 野田代表 「政治資金規正法の抜本的な改革は、年内にも実現をしなければいけない。代表質問は“政治改革”から入っていきたいと考えます。改革の本丸である企業・団体献金の禁止を、なぜ議論の俎上(そじょう)に載せようとしないのですか」 対する石破茂総理大臣はこう述べました。 石破総理 「政党として避けなければならないのは、献金によって政策がゆがめられることであります。これには個人献金も企業・団体献金も違いはない。我が党としては…」 目の前からのヤジに、答弁を止めて顔を上げ、にらみつけるような表情を見せます。 石破総理 「我が党としては企業・団体献金自体が不適切とは考えていない」 立憲民主党は企業・団体献金の禁止を盛り込んだ法案を今の国会に提出する方針ですが、成立するかは不透明です。
■国民民主党は若手が代表質問
国民民主党からは、玉木代表ではなく、当選3回の若手議員が質問に立ちました。 国民民主党 浅野哲衆院議員 「103万円の壁は178万円に引き上げるべき。所信表明演説において、103万円の壁を引き上げると明言した。改めてそのご決意を伺います」 石破総理 「いわゆる103万円の壁につきましては、今後、各党の税制調査会長間などでさらに議論を深めていただきたい」
■論戦に暗曇?政策秘書不足
熱のこもった論戦が期待される国会、一方で困った事態も…。議員の政策立案などを補佐する「政策秘書」が全く足りていないのです。 衆議院全体では、先月19日時点で、新人議員99人のうち3分の1を超える35人が「政策秘書不在」の状態です。 その中の1人が国民民主党の丹野みどり議員です。この日は、経済産業省の官僚から政策に関する説明を1人で受けていました。 国民民主党 丹野衆院議員 「政策秘書の方がいたら、より伴走者が増えて心強い。資料の手配が早くなったり。絶賛募集中です」