肩肘張らず、気楽に「野球体験」、北摂ベースボールアカデミー「大人の野球イベント」
最後はメンバーがトンボをもってグラウンドを整備して終わる。
年齢相応に野球を楽しむ
筆者はこのメンバーでは最年長。野球のライターだから、現場に毎日のように取材で出向いている。時には「球拾いしてよ」と言われるが、したことはない。 改めて参加してみて、体力が驚くほどに落ちていること。投げられたはずのボールが届かないことなどに、おののくような思いがしたが、メンバーはあくまで優しく、励ましてくれるのだった。 「基本的に個人で参加していただいているので、初めての方が戸惑わないように重点的に声をかけたり、キャッチボールの相手をマッチングしたりしたりしています」 と植松氏。 「野球の楽しさを思い出してもらうこと」「野球を好きになってもらうこと」が目的で、主催者はその「お手伝い」をするということなのだ。
野球を通したコミュニティを育てていきたい
リピーターは結構いるようだ。回を重ねるとともに、グループとしてのまとまりもできてきた。 植松氏は今後の展望として 「すでにイベント参加者同士で新しくチームをつくったり、バーベキューなどのイベントを企画したりなどとイベントをきっかけに交流を深める事例が出てきています。 うちのイベントとしては継続して野球好きの人が集まる場を提供し、その場で出会い、友達になっていく大人たちを増やしていくことで野球を通したコミュニティを育てていきたいと考えています」 と語った。 元野球選手など、本格的な野球経験者は、軟式、硬式の野球チームを作って連盟に参加して野球を続けている。 しかし子どもの頃に草野球に興じた程度の経験者は、どんなに野球が好きでも、大人になってしまえば、野球をする機会を作るのは難しい。 北摂ベースボールアカデミーの「大人の野球イベント」は、そんな「野球好きの大人」に、もういちど「野球の楽しさ」を味わってもらうためのイベントだ。 肩肘張らず、気楽に、楽しく野球の楽しさを味わうことができる。 「うちの地方でもこんなイベントができたらいいのに」と思う、お父さん、お兄さんは多いのではないか?