姿勢のよさと笑顔は必需品。ホテルゲストスタッフ廣川美江の姿勢哲学
世の中にはそこに立っているだけで周囲の視線を惹きつける人もいる。「美しく立つこと」が仕事に必要不可欠な人に、姿勢に対する哲学を聞いた。今回は、ホテルゲストスタッフの廣川美江さん。職業柄、常にお客様の視線を意識しているという廣川さん、姿勢や表情作りへのこだわりとは?(撮影/内田紘倫 スタイリスト/中村抽里 ヘア&メイク/岩淵賀世)
宿泊客を笑顔で迎える、見目よく、動きやすい姿勢
スッとした美しい姿勢と親しみやすい笑顔でホテルのロビーに立ち、来客を出迎える廣川美江さん。 「入社時にまず、美しい姿勢と笑顔が大切であることを習います。実際、一度ロビーに出ると全方位お客様から見られますので、立っているときはもちろん、カウンターの中に入りパソコンを操作するときにも、背すじを伸ばし顔を上げることを意識。 姿勢がよくても表情なく働いていると、近寄り難い雰囲気が出ることも。ホテリエとしては話しかけられやすくいるべきなので、どんな場面でも表情は柔和に、笑顔でいることを心がけています」 爪先を軽く開き、左足を軽く前に出し、背すじを伸ばす。指先を揃えて右手を下にお臍の前で手を重ねると、自然に肩が開く。これがいつもの姿勢。 「カラダの中心に一本軸を通し、重心を骨盤の真ん中に置く。さらにデコルテから首を少し上に伸ばし、顎を引く。そんなイメージで立っています。とはいえやっぱり肩は凝りますから、休憩時間はよく裏で肩を回してます(笑)」
取材・文/河野友紀(初出『Tarzan』No.879・2024年5月9日発売)