必見!ノーマン・フォスターの代表作10選。現代建築の巨匠がつくり出した美とハイテク技術が融合した奇跡の名建築
現代建築の巨匠ノーマン・フォスターは、芸術的な美しさとハイテク技術を融合させ、地球環境に配慮したサステナブルな建築物を生み出してきたパイオニア。 近年ではイギリスの大英博物館グレート・コートをはじめ、歴史的な建造物をコンテンポラリーに再生・進化させる手腕でますます高く評価されています。 ノーマン・フォスターの建築作品から、未来へつながる創造力を感じてみませんか。代表的な作品10選をご紹介します。 【写真でチェック!】現代建築の巨匠、ノーマン・フォスターの代表作
ノーマン・フォスターとは?
1935年、イギリス・マンチェスター生まれの建築家。 マンチェスター大学とアメリカのイェール大学で建築を学んだ後、1963年に建築家リチャード・ロジャースと「チーム4」を結成。1967年、自身の事務所フォスター・アソシエイツ(現:フォスター・アンド・パートナーズ)をロンドンに設立しました。 師と仰ぐ、工学者で思想家のリチャード・バックミンスター・フラーとは、1971年からフラーが亡くなる1983年まで協働。 フラーは時代に先駆けていち早く、人類と地球を持続可能なものとする方法を探り、「宇宙船地球号」という概念を提唱したことでも知られています。その影響を大いに受け、フォスターは環境に配慮したハイテク建築のパイオニアとなったのです。 王立英国建築家協会が贈るスターリング賞を2度に渡って受賞した他、1999年には「建築界のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞を受賞しました。 さらに現存する勲章のなかで最高の栄誉ともいわれている、イギリスのメリット勲章を受章。一代貴族に叙せられています。
アップル・パーク/アメリカ・カリフォルニア
アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズが育ったアメリカ・カリフォルニア州のシリコンバレー、クパチーノに建設された、アップルの本社棟です。 2017年完成。東京ディズニーランドの1.4倍もの広さの敷地に「リング」と呼ばれる1つの巨大な円形ビルが建ち、約1万2000人の従業員が通う施設となっています。 4階建てのガラス張りの建物には、電力をすべて太陽光発電などの再生可能エネルギーでまかなうための設備をはじめとする多彩なテクノロジーが組み込まれ、ジョブズの妥協を許さない美意識とフォスターの設計技術が隅々まで行きわたっています。 なかでもジョブズにとって最も重要なポイントは、敷地の80%を緑地にし、オフィスパークというより自然保護林にするというものだったそう。 干ばつや将来の気候変動をも見据えて選ばれた、強い樹木や地域固有の植物が生い茂っています。ガラス張りの建物と自然の境界が曖昧な、開放的で伸びやかな環境です。