『外国人からの119番通報』通訳も同時に通話する「三者通話」見えたきた課題も
KKT熊本県民テレビ
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取材した記者が一つのテーマを深掘りする「記者のコトバ」。今回は永島由菜キャスターが「外国人の119番対応」についてお伝えします。
(永島由菜キャスター) こちらは、熊本市消防局にかかってきた外国人の119番通報の数を表したグラフです。去年は80件で、5年前の37件に比べると倍以上に増えています。そんな中、2018年に熊本市消防局が導入したのが「三者通話」という仕組みです。
三者とは、「119番通報をした外国人の方」と「消防署の職員」、そして「通訳」です。この三者間の同時通話を行うことで、日本語を話せない外国人の方からの通報に対応しようというものなんです。 この三者通話、どのように運用しているのか、また、導入から6年、見えてきた課題を取材しました。
熊本市消防局の情報指令課です。「三者通話」は、英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語の5か国語で、24時間対応しています。その「三者通話」は、どのように運用しているのか、実演してもらいました。
ポーランド出身で熊本市に住むマグダレナさん。 ■マグダレナさん(英語) 「高熱だ、救急車を呼ばなきゃ」 高熱で119番通報することに。 ■熊本消防局 「119番です。火事ですか?消防ですか?」 ■マグダレナさん(英語) 「日本語を話せないんですけど、熱があってすごくきつい」 ■熊本市消防局(英語) 「プリーズ・ウェイト・ア・モーメント(少しの間 待ってください)」
*通訳を呼び出すボタンを押す ■通訳 「はい通訳センター、ジョンです」 ■熊本市消防局 「熊本市消防局の橋本です。英語での通報がありましたので、通訳をお願いします。今どちらにいるのか聞いてください」
■通訳(英語) 「今あなたがいるところを教えてください」 ■マグダレナさん(英語) 「KKTホテルの1001号室です」 このように通訳を介して場所や症状を把握し、迅速な救助につなげています。スムーズに見えるやり取り。一方で課題もあるといいます。