「数字が苦手」だったメルカリのデータアナリストが教える、データ分析の第一歩
・掲載課金でマネタイズしている場合:PV数(サイトの集客・回遊率が重要) ・成約課金の場合:CV数(申込件数がどれくらいあるかが重要)
■ [代表的な指標の値を見る] 理解できる言葉にして読み上げる
「基礎分析」の第一ステップの「代表的な指標を考える」ができたら、次のステップは「代表的な指標の値を見る」だ。たとえば、以下の図のようなデータがあった場合、先ほど紹介した「正のループ」に則り、「2023年10月の売り上げは100万円、9月は120万円」という風に、理解できる言葉にして数字を読み上げれば、「指標を見る」のステップはクリアとなる。
■ [比較してみる] Webサイトの代表的な3つの比較方法とは? データ分析の基礎分析の最後のステップは「比較をしてみる」だ。「分析の基本は比較」だと諏訪氏は言う。なぜなら、比較を通してでしか、その値の良し悪しを判断できないからだ。Webサイトの代表的な比較方法は、次の3つだ。それぞれ、詳しく解説していこう。 1. 時系列比較 2. ベンチマークとの比較 3. グループ間の比較 ■ (1)時系列比較
昨年同時期や、昨月の値と比較をしたり、年・月・時間ごとの推移を見たりする。トレンドが把握できるほか、何か急減したり、急増したりするなど異常なことが起きていないかを確認できる(例:アルゴリズムアップデートの影響など)。
┌────────── たとえば、売上を時系列で比較した場合、9月までは昨年とほぼ同水準で推移しているが、10月は昨年より増えていることがわかります。昨年と比べることで、『もしかしたらトレンドかも。今年の10月が悪いわけではないかも』といったことが見えてきます(諏訪氏) └────────── ■ (2)ベンチマークとの比較
現状の値を、目標や基準としている数値、競合の値と比較をする。この比較でわかることは、ギャップだ。目標に対してどれぐらいビハインドしているのか、オーバーしているのかといったギャップや、ベンチマークに対してどの程度追いついているのかが確認できる。