「数字が苦手」だったメルカリのデータアナリストが教える、データ分析の第一歩
Webサイトの中で、どのページが減少しているのかを確認する。さらにそのページの流入チャネルを見て、どのチャネルからのセッション数が減少しているのかを確認する。減少しているチャネルが特定できたら、チャネルの内訳をさらに細分化していく。以下の図が、分析結果の例だ。
・結果: ページごとに比較をした結果、トップページへのセッション数が大幅に減っていた。さらにトップページの流入チャネルのうち、自然検索からのセッション数が減っていることがわかった。そこで、自然検索の中で、お客様がどのようなキーワードから流入しているかを確認した結果、指名キーワードの順位が昨年と比べると下がっているということがわかった。その要因を確認したところ、指名キーワードで上位に表示されていたページは、あまり使っていない別ドメインのページで、そちらにセッションを取られていたことが判明した。 ・次のアクション: あまり使っていない別ドメインを、メインのドメインと統合することを検討する。 □ (5)実施した施策の効果を知りたい 事例:ECサイトでの基礎分析の結果、コンバージョン数が最も多いランディングページは商品詳細ページだとわかった。商品詳細ページをもっと強化していきたい。
・分析の目的: 商品詳細ページに「初回購入で5%オフクーポン」を表示させた場合の効果を調べる。
・方法: A/Bテストツールを使い、無作為にそのユーザーを2グループに振り分ける。Aグループが見るページは、クーポンの表示はなし。Bグループには表示といった形でA/Bテストを実施した。 ・指標: コンバージョン率(サイト訪問者のうち何人が購入したか) グループAとBに対して、同じ人数が振り分けられるわけではないため、コンバージョン数で見るのは不適切だ。割合であるコンバージョン率を見ることで、人数の違いを相殺できる。 ・結果: コンバージョン率を比較した結果、クーポンを表示させたBグループが統計的に有意に高かったという結果が得られた。 ・次のアクション: 全ユーザーにクーポンを表示させる。