「数字が苦手」だったメルカリのデータアナリストが教える、データ分析の第一歩
「数字が苦手」を断ち切る、正のループの作り方
諏訪氏は正のループの作り方を次の図で示した。以下の3ステップだ。 1. 理解できる言葉にする習慣をつける 2. 身近なものに置き換えて親しみを持つ 3. 数字を活用して行動につなげる
それぞれのステップを詳しくみていこう。
■ (1)理解できる言葉にする習慣をつける 「いつ、何が、いくらだった」というように、数字を文章にすることで、数字の意味を捉えていくことだ。具体的には、「2023年10月の売り上げは100万円だった」と、グラフの棒や、線グラフの点が表す数字を言葉にしてみよう。負のループの「数字を流し読みしてしまう」に対して効果的だという。 ■ (2)身近なものに置き換えて親しみを持つ たとえば、売上の数字であれば、その数字は自分の貯蓄額の何倍かなど、数字を身近な数字に置き換えて考えてみると、規模感の実感がつめるようになるという。親しみを持つとはどういうことだろうか。 ┌────────── 数字が苦手でも、自分の体重や、天気予報の気温に対して苦手意識を抱く方はいないと思います。なので、そのくらいまで数字に親しみが持てるようになることを目標にしてみてください(諏訪氏) └────────── ■ (3)数字を活用して行動につなげる 数字を理解できたり、親しみを持てたりするようになると、おのずと数字をみて考える習慣がついてくる。 ┌────────── 健康のために体重を調整したいという目的があると、毎日体重を見て、増加気味であれば食事や運動習慣を見直すという行動に活かすことができます。同様に、Webサイトの数字を定期的に見て、行動につなげることを目指していけるとよいと思います(諏訪氏) └──────────
まずは数字を読みあげることから始めてほしいと、諏訪氏は言う。冒頭のとあるECサイトの例で言うと、「2023年10月の売上は100万円、2023年9月の売上はもう少し多くて120万円」といったイメージだ。