日本製メッセージアプリ「+メッセージ」とは…利用者は4000万人を突破、LINEとの違いは?
◆携帯3社が2018年に提供を開始したメッセージアプリ
スマートフォンでテキストや画像による「スタンプ」を送り合ってコミュニケーションする、いわゆるメッセージアプリ。 【画像】+メッセージで使える無料「スタンプ」の例 日本で最も多く利用されているメッセージアプリといえば、LINEヤフーの「LINE」が知られるところですが、世の中には他にも多くのメッセージアプリが存在しています。 とりわけ日本において、LINEに続いて多くの人のスマートフォンに入っているのが「+メッセージ(プラスメッセージ)」ではないかと思われます。 これはNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯3社が提供しているメッセージアプリで、3社が販売するスマートフォンにプリインストールされていることも多いことから利用者数は非常に多く、2024年2月6日に4000万人を突破しています。 一方で、LINEのように日常的に+メッセージを利用してコミュニケーションをしているという人は、あまり多くないというのが正直なところではないでしょうか。 そもそも+メッセージがサービスを開始したのは2018年からで、2011年から提供されていたLINEと比べかなり新しいサービスでもあることから、LINEほど利用が広がっていないのが実状かと思います。 ただ+メッセージは、LINEと見た目こそ似ているものの、実は全く別物のサービスだということは意外と知らない人が多いのではないでしょうか。 そこで改めて、+メッセージがどのようなサービスなのかを解説したいと思います。
◆見た目はLINEだが中身は「SMS」の発展形
なぜ+メッセージがLINEと全く違うのかというと、それは使われている技術が根本的に違うからです。 LINEなどメッセージアプリの多くは、認証などに携帯電話番号を用いているものの、テキストや画像の送受信などは基本的にインターネットの技術を用いています。 ですが+メッセージは、インターネットではなく「RCS」(Rich Communication Services)と呼ばれる技術を用いたサービスなのです。 RCSとは、電話番号を通じて短いメッセージのやり取りをする「SMS」(Short Message Service)の後継となる技術であり、携帯電話番号を通じ、携帯電話回線のデータ通信を用いてメッセージや画像、動画などのやり取りをできるようにするものです。 それゆえ+メッセージは、携帯電話会社でないと提供できないSMSの発展形というべきサービスで、SMSと同様に相手の電話番号さえ分かればメッセージの送受信が可能となっています。 ただメッセージの送受信に音声回線ではなくデータ通信を用いることから、メッセージを送る際にかかるのは、LINEなどと同様データ通信にかかる料金のみ。 SMSのように送信時にお金が必ずかかる訳ではないので、安心してメッセージのやり取りができるのはメリットといえるでしょう。 このように、技術や仕組みがLINEとは全く異なる+メッセージですが、利用できるサービスはLINEなどと大きくは変わりません。 それゆえ特定の相手とテキストや画像、動画を送り合ってコミュニケーションができるほか、グループを作って会話をすることも可能。 もちろんスタンプの送信やストアでの追加も可能ですし、携帯各社のサービスを中心とした公式アカウントも提供されています。 ただ一方で、携帯電話のネットワークを軸としたサービスということもあって、音声通話は通常の電話アプリで電話をかける形になる、+メッセージを使っていない人にメッセージを送る際には下位規格のSMSを使うため送信料がかかってしまうなど、LINEとは機能面でいくつか違いがあることも知っておく必要があるでしょう。