日本写真協会賞・国際賞の沈さん「賞は台湾への最大の支持と評価」 受賞スピーチ
(東京中央社)写真家で華梵大学(北部・新北市)写真・VRデザイン学科教授級専門技術スタッフの沈昭良さんは3日、東京都内で行われた日本写真協会賞の授賞式に出席し、国際賞を受賞した。スピーチで「賞は自身への激励であるだけでなく、私を育んだ文化の母なる土地、台湾への最大の支持と評価でもある」と述べた。 受賞は3月に発表された。同協会は、沈さんが長きにわたり台湾と日本の写真界の大きな橋渡しをしてきたとした上で、写真家として常にアジア近隣諸国との写真を通じた文化交流に視野を置き、各国の作家一人一人に語りかけ、キュレーション(展覧会の立案や監督など)をする沈さんの写真家を超えた活動に対しての授賞だと説明した。 日本での留学経験がある沈さんは、初めに日本語であいさつをした後、中国語でスピーチし、写真以外のさまざまな領域でも台湾を支持してくれればと呼びかけた。 沈さんは授賞式後に中央社の取材に応じ、これまで長期にわたって教育や展示、出版、国際交流などで日本との協力をしてきたとコメント。今後、技術面の深化や強化を続けることで、互いが写真についてより多くの理解を得られればと述べた。また台湾が今回のような写真ブームに乗り、国際社会で少しずつ注目されることにも期待を寄せた。 同協会によれば、国際賞は日本の写真文化のために国際的に顕著な功績のあった国内外の個人または団体を対象とした賞。台湾の写真家が受賞するのは1988年の故・郎静山さん以来36年ぶり。 (楊明珠/編集:田中宏樹)