今日開幕の交流戦でセの反撃はあるのか?DHをうまく使えそうなチームは?
ペナントレースの行方を左右することになるプロ野球交流戦がいよいよ今日4日からスタートする。2005年にスタートした交流戦は今年で15年目となるが、過去、セ・リーグが勝ち越したのは2009年の一度だけだ。昨季はヤクルトがセのチームとして4年ぶりに優勝したが、優勝チームも過去に3チームしか出ていない。今季もパ・リーグの独壇場となるのか。そして交流戦のパ本拠地ゲームで採用されるDH制をうまく生かすことのできるセのチームはどこなのか。混パを抜け出すチームは出てくるのか。 千葉ロッテ時代に初代交流戦王者となった経験のある評論家の里崎智也氏も「パ有利は今年も変わらないでしょう」と展望を語る。 「そもそもモチベーションが違いますよね。セのチームは勝率5割でいいと思っている。一方のパのチームはどこも優勝を狙っている。それぞれのチームを見るとパの中でも戦力が整っていないところもありますが、終わってみれば、パが勝つという過去の結果があります。日本シリーズも6年連続でパのチームが勝っています。このパ高セ低の状況を覆すような材料は見つかりません」 実際、横浜DeNAのラミレス監督も交流戦の目標を優勝ではなく「勝率5割以上」とし「今のチーム状況なら狙える」と語っている。 交流戦は、同一リーグ内の勝ち負けが確実にあるわけではないので、ゲーム差が生まれないケースもあれば、逆にここで抜け出すチーム、脱落するチームも出てくる。 広島は2016年はセ・トップの3位、2017年もセ・トップの2位と交流戦で健闘して優勝への礎を作った。昨年、交流戦で優勝したヤクルトも、ここを土台にリーグ2位に食い込んだ。パも2015、2017年は、ソフトバンクが交流戦の頂点を極め、その勢いでペナントレースを制している。交流戦はペナントレースの中で重要な位置を占めるのだ。 「今年のパは大混戦です。脱落しないためには連敗しないこと。他所が勝っているときに取り残されないこと。一方セは、ここで踏ん張ったチームがペナントレースを抜け出す可能性があるということですね」 セが踏ん張るためのポイントとなるのがDHの使い方だ。 里崎氏はDHを使うことが有利に働きそうなチームとして「横浜」「ヤクルト」「巨人」の3球団の名前を挙げた。 「横浜DeNAはソトをDHに使うことで守備の不安が減りますよね。巨人も通算400号を放った阿部をDHで使えます。ヤクルトもバレンティンのDH起用で守備不安を消すと同時に坂口を外野に持っていけるので攻撃パターンが増えます。村上も一塁で固定することができるでしょう」