「そこはね、俺は俺なんですよ」長谷部誠、岡崎慎司の引退に…欧州11年目・原口元気33歳が探す“燃え尽きる場所”「移籍先は街も大事」
「全然話すことないよ、試合出てないのに」。シュツットガルトの退団が発表される前、原口元気は、そう前置きしながらも、記者の問いに真摯に向き合った。リーグ戦ベンチ外は8試合。バイエルンを上回るブンデスリーガ2位と躍進を遂げたチームにおいて、原口には満足のいく出場機会が訪れなかった。5月で33歳、自らの立ち位置を痛いほど理解する原口が今、求める居場所とは? 〈全2回の2回目/前編から続く〉。 【写真】「大人になったなあ…」33歳ワイルドな現在とヤンチャだった18歳原口元気を見比べ!ロンドン五輪まさかの落選からブンデス挑戦で香川真司とバチバチ、W杯ベルギー戦のゴールまで全部見る(80枚超)
「いやいや、一番プレーしたいのは僕」
周囲にどう思われていようと、原口元気は前を向いている。 「まあ、いろいろな不安要素はあるにせよ自分自身にはまだ全然期待してて。どこに行くかまだ決まってないけど。良いところに行ければいいんだけね。もしドイツに残るんだったら、2部とかになる可能性もあるんだけど、昇格も難しいかなって思うクラブに行こうとは思わないんで。ある程度、昇格できる規模とかもしかしたら昇格を目指しているクラブとか、そういうとこにうまく入り込めたらいいな。移籍ってパズルなんで」 ――移籍は確かに一人の都合だけじゃどうにもならなくて、ほかが動いたらとか駆け引きとか不可抗力の部分もある。 「うん。うまくいけばいいな」 ――でもやっぱり、私も無責任ながら原口元気のプレーをまだ見たい。 「いやいや、一番プレーしたいのは僕で。でもね、めちゃくちゃ勉強になりましたね、この監督(セバスティアン・ヘーネス)。めちゃくちゃいい監督。試合に出られなくて悔しいって思いはあるんだけど、監督としてはめちゃくちゃすごくて。戦術、アナライズ、確実に相手が嫌がる分析をして効率的な戦術に落とし込んで。ウルス・フィッシャー(原口の前所属ウニオン・ベルリン時代の監督。2部から昇格させ、CL圏内にまで成長させた)とは違うけど。違うタイプでトップレベルの監督と、2回連続でできたというのは、今後のキャリアに生きると思います。(この1年は)選手としてはダメージがあるし、自分の価値は落ちたと思ってるし、この先もなかなか簡単じゃないけど」 苦しい中でも、得るものがあった。もしかしたら自分をこの苦境に至らせたかもしれない指揮官を認めるくらいに原口は大人だった。 「ねー最近、原口元気どうしてる?」。槙野智章が心配していたことも告げた。 ――カタールで槙野くんに会ったら、原口くんのことをとても気にかけていた。 「(取材前日の5月9日は)誕生日だったから、おめでとうってLINEがきて、(将来は)俺のチームでやれってきたけど。まず(プロチームの)監督になってっていう話なんだけど(笑)」 ――本当にそうですね。 「浦和の監督やるなら俺もいく! って答えたけど、本当にいつですかって(笑)」
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