【就活】面接官「ご希望の部署は?」⇒「どの部署でも頑張ります!」が実は効果的な回答ではないワケ 最終面接の〈答えにくい質問〉対策【キャリアコンサルタントが解説】
就活には「こうすれば絶対に受かる」という必勝法はありませんが、「こうすれば落ちる」という必“敗”法ならあります。内定を貰う確率をアップさせるには、必“敗”法を避け、最適な選択をしていくことが大切です。キャリアコンサルタント・森田昇氏の著書『生涯収入を最大化する「就活の技法」』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、本稿では「答えにくい質問」の代表格2つと「逆質問」について見ていきましょう。
質問と逆質問に備える
当たり前のことですが、面接はどの段階でも「コミュニケーションが取れる人物か?」を最重要視します。まるで対話のように流れるがまま会話を進められれば最高ですが、初対面の面接官とはさすがに難しいので、 ・結論ファースト。 ・シンプルに話せ。 ・具体的な取り組みを話せ。 の3つだけ意識してください。 面接でのNG行為は、面接官をコントロールしようとすることです。回答に意外性を持たせる、いつも以上に大げさな表現をする、すべてを伝えずに関心を持ってもらおうとするetc…そうやって「面接官から次の質問を引き出す回答をしよう」なんて自称キャリアの専門家・就活のプロの嘘テクニックに騙されないように。面接官は必ず見破ります。自分を良く見せるために印象操作しようとしているな、と。聞かれたことに素直に答える。これでOKです。 時には答えにくい、意地悪と感じる質問もあります。それでも何か答えないと「人の話を聞いていない」、「準備が足りない」、「コミュニケーションに難あり」と断じられかねません。全力で食らいつきましょう。 ここでは、答えにくい質問の代表格2つと、逆質問について解説します。
面接官:「ご希望の部署は?」「もしご希望と違う部署に配属されたら、どうしますか?」
二次面接で聞かれることの多い、セット質問です。つい内定が欲しくて「どの部署でも構いません、頑張ります!」と力強く言い切ってしまう、あるいは、「希望の部署に配属してもらえるように、配属された部署で頑張ります!」と希望を伝えずに熱意だけアピールしてしまう。これは最適な答えではありません。その気がなくても「与えられた場所で花を咲かせます!」と断言しろ、等とアドバイスしている自称キャリアの専門家・就活のプロは採用のプロセスを理解していません。いくら専門性を問われない総合職での募集でも、大半の企業は配属先と受け入れ可能人数を想定しながら採用活動を行っていますので、就活生の希望の部署は事実上参考程度でも確認しておきたいのです。参考にはしますから。 ■「希望の部署でやりたいこと」と「希望する理由」を明確に示す 就活生に有利な売り手市場である現在では、本人の希望は忌憚なく話してほしい、と願う企業がほとんどです。希望がすべて通るわけではありませんし、会社全体で人員計画を策定していることから将来的に希望が叶う保証もありません。しかし、希望の部署でやりたいことと希望理由を明確に示すことで、志望度と期待値のアピールにつながります。 「私の希望は〇〇部署です。もし希望が通りましたら~(自己PRや志望動機につなげる)」 と、嘘偽りなく話しつつ、熱意を強調しましょう。希望の部署がある、ということは部署単位まで企業分析をしっかり行ってきた証拠ともなりますので、必ず用意してください。 ■「希望が通らなくても配属部署で努力できる」というスタンスで回答 次に高頻度で「希望通りに配属されなかったらどうするか」と聞かれますので、その場合は、 「配属された部署で貢献できるよう頑張ります。私は〇〇部以上に「御社自体」に魅力を感じています。その魅力とは~(志望動機につなげる)。もちろん、〇〇部が第一希望ですが、希望が通らない場合でも御社に貢献できるよう努力します」 と、希望が通らなくても配属部署で努力できる、というスタンスで回答してください。もちろんこれは内定に主眼を置いた場合であり、「希望通りでなければ入社したくない」レベルまで部署単位での熱意が育っているのであれば、正直に伝えてください。その状態で内定を得ても希望通りの部署に配属されなかったら、お互い不幸になるだけです。熱意を持って意欲的に仕事に取り組める人、それが面接で評価される「一緒に働きたい人柄」ですから。
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