「(三笘)薫に僕が合わせて」“でんぐり返し”も話題の日本代表DF…町田浩樹27歳が明かす“ピッチ内の関係”「律や滉くんとも話してます」
町田が考える“三笘との左肩上がり”と右の生かし方
全体のメカニズムについて聞いてみると、町田はこう続けた。 「左肩上がりの守備は出来ていて、(三笘)薫が高いところまでプレッシングに行って、僕がそれに合わせて高めに奪い切れた場面もありましたよね。それに(堂安)律は4バックの右サイド的な仕事もできますし、薫を高い位置で活かしたいという感覚もみんなのなかにはあると思うので……。 そういう意味では、選手の特長を活かした守備をしようという共通認識があると感じます」 町田の回答の通り、森保一監督率いるチームの真骨頂である「選手の特長を最大限に発揮する」シーンは、攻撃以外の場面でも増えている。「選手の特長」を引き出す手腕こそが、森保監督の長所だ。その能力は歴代の代表監督の中でもトップレベルである。ただ、コインの表裏のように――相手に研究されると、チームがもろさを露呈することがある。 就任当初やフォーメーション変更当初は選手が躍動して〈期待が膨らむ〉ものの、チームとしての決まり事やコンセプトを作り込みすぎない分だけ、相手に分析されると一気に〈手詰まり感のあるサッカー〉になる。そんな流れにモヤモヤとした感覚を溜めるファンが多いように筆者の目には映っている。 では、今後のためにどんなことをすべきか。そんな質問に対して、町田はこう答えた。 「相手もスカウティングしてくるので、自分たちが狙っている守備を外された時に、次どのように相手(の攻撃)をもう1回“ハメに行くか”を整理する必要があります」 実はすでに考えて、行動し始めている。 例えば、9月のバーレーン戦。守備時に最終ラインに入る5選手のなかでもっとも身長が低いのは堂安だった。バーレーンはそこをめがけてロングボールを蹴ってきた。日本は後半開始時から堂安に代えて伊東純也を入れることで、これに対抗しようとした。その伊東が、後半開始早々に得点に絡んで試合の決着がついたため、この日は守備の問題が表面化することはなかった。 「律や(板倉)滉くんなどともすでに話していますよ。そもそも、ずっと左肩上がりで守備をやるのは律としてもキツイ(※低い位置で守備してから攻撃に出ていくケースが増えるため)でしょうし。逆に、右をもう少し高い位置に出してハメるのも1つの手段でしょうし、具体的な解決策までは話せないですけど……。ただ、チームとしてもう少しバランスを見つけるべきだなと考えています」
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