年収が高ければ高いほど税金も高くなると聞きますが、実際年収「300万円」と「1000万円」ではどれくらい手取り額が違うのでしょうか?
年収があがるにつれて税金も増えることはご存じの方も多いと思いますが、具体的にどれほど違うのか、気になる方もいるのではないでしょうか。特に、年収1000万円だと手取りがどれくらいになるのか、ほかにも税制面などで不利になることがないのか、考えることは重要です。 今回は、年収300万円と年収1000万円における、会社員と個人事業主の手取り額を比較します。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
年収300万円と年収1000万円で手取り額はどれくらい違う?
年収に対する手取り額は、一般的に会社員と個人事業主で異なります。これは所得税控除や経費計上など、それぞれで差し引きできる金額や節税できる項目が違うからです。こちらでは、年収300万円と年収1000万円における、会社員と個人事業主の手取り額について解説します。 ■会社員の場合 会社員の所得に対してかかる税金や給与から天引きされる費用は、主に以下の通りです。 ・所得税 ・住民税 ・社会保険料 詳細な収入や年齢、地域、家族構成などによって手取り額は異なりますが、年収300万円の手取り額は、およそ240万円だといわれています。内訳は所得税が約5万円、住民税が約10万円、社会保険料が約45万円です。これらの費用は会社員である限り避けられないため、年収の20%程度は天引きされると思ったほうがよいでしょう。 一方年収1000万円の手取り額は、およそ750万円だといわれています。所得税には所得が増えると税率があがる「累進課税」が採用されているため、所得税の課税率は年収300万円より高めです。また社会保険料も収入に応じて金額があがる仕組みのため、こちらも高く設定されています。年収の25%程度は天引きされると思ったほうがよいでしょう。 ■個人事業主の場合 個人事業主は年間の売上に対して費用を計上して所得税などを軽減できるため、事業内容や経費計上の金額によって手取り額が大きく異なります。そのため、以下の手取り額はあくまで目安である点にご注意ください。 個人事業主は、所得税と住民税のほかに「個人事業税」と「消費税」も納めなければならないケースがあります。そのため場合によっては手取り額が会社員より下がることも考えられます。 年収300万円の場合、手取り額はおよそ220万円といわれています。一方、年収1000万円の場合、手取り額は約700~800万円が目安だといわれています。