忘れない…北朝鮮抑留捕虜の支援団体トップが来日、日本人拉致など解決へ日韓連携を強調
脱北者と国軍捕虜の支援を行う韓国の社団法人「ムルマンチョ(勿忘草)」が7日、広島市内であった北朝鮮の人権問題を扱った映画祭に参加し、草の根での連携の必要性を強調した。 【写真】繁華街で街頭活動を行うムルマンチョのメンバー 映画祭は、日本人拉致被害者の救出や北朝鮮人民の人権救済を訴える日本の民間団体でつくる実行委が主催。外国映画の視聴が禁じられている「金王朝」体制下での韓流ブームの広がりを紹介するムルマンチョ企画の作品「死んでも韓流」も上映された。 民間登用で韓国政府での大臣級ポスト就任を週明けに控えていたムルマンチョの朴宣映(パク・ソニョン)理事長は作品上映後、「どんな立場でも北朝鮮の人権問題にかかわり、日本の皆さんとコンタクトを取っていきたい」とあいさつした。 車東吉(チャ・ドンギル)理事は「韓流は北朝鮮にとって脅威であり、根絶させようとしているが、人民が自由(韓流)を求める動きは必ず大きくなってくる。遠からず韓流の力で金正恩体制は崩壊する」と語った。 映画祭に先立つ今月6日、ムルマンチョのメンバーは救う会広島とともに広島・八丁堀での街宣活動に参加。「拉致問題の解決や北朝鮮で抑圧され、苦しんでいる人々のために戦う」と訴え、通行人にワスレナグサをイメージしたしおりなどを手渡した。 ムルマンチョは2012年設立。民族で争った朝鮮戦争(1950~53年)で北朝鮮の捕虜となり、現在も抑留されている韓国軍元兵士(国軍捕虜)の帰還支援などを主に行っている。