「君が育休?」男性育休に否定的な上司が受けた“衝撃の”仕打ち 上司が男性部下の育休をよく思わない理由3つ
そんな疑問を覚えたのではないか、と。 ■育休について無意識の思い込みはないか (2)育児の大変さを軽視している 育児の現実を知らない男性は、育休を取る必要性を実感できず、育児を「それほど大変ではない」と考えがちだ。実際に育児に参加していないため、手伝いがなくても妻が対応できると思っているケースもある。 この背景には、育児に対する無知がある。多くの上司は、自分自身が育児に深く関わった経験がない。そのため大変さを想像できないのではないだろうか(前述の通り、私はその大変さを熟知しているつもりだ)。
育児とは単に赤ちゃんにミルクを与え、おむつを替えるだけの簡単な作業ではない。実際は、24時間365日休みなく続く重労働だ。夜中の授乳、頻繁なおむつ替え、泣き止まない赤ちゃんをあやすことは、かなり大変だ。 やってみればわかる。慢性的な睡眠不足はメンタルにも影響する。睡眠不足は「産後うつ」の発症リスクを高める要因として知られている。 核家族化が進み、地域のつながりも薄れた現代社会では、1人で育児を担う、いわゆる“ワンオペ”の負担が想像以上に大きい。
ある企業で、30代の男性が育休を申請したとき、50代の上司はこう言った。 「赤ちゃんの世話なんて、ミルクあげて、おむつ替えるだけだろう? 君の出番なんてないはずだ」 しかも悪いことに、この部下は仕事に対するモチベーションを落としており、上司から目をつけられていた。 「いったん自分の仕事から距離をとりたい気持ちもわかる。だけど逃げたっていいことないぞ。現実を見つめ直せ」 この上司は育児の大変さが理解できなかったのだろう。育休を取るのは「休みたいから」だと勘違いしたのだった。
(3)キャリアへの影響を懸念している 多くの男性は、育休を取得することで昇進やキャリアに悪影響が出るのではないかと不安を抱えている。特に日本では、長時間労働や「どれぐらい汗をかいたか」で評価されてきた面がある。そのため「育休を取る=仕事への意欲が低い」と見られることもある。 また昨今はデジタル技術の進化や、社会変化のスピードが速い。長期間職場を離れれば、スキルが低下したり、最新情報から取り残されたりする、と懸念の声が聞かれる。