【牛丼並盛390円】物価高のなか『丼太郎』がチェーン店よりも安く牛丼を提供できるワケ「アルバイトは雇わずベテラン4人で」
守り続けてきた“毎日食べられる味”
一見すると、ただの牛丼──。牛肉と玉ねぎを煮込んだシンプルな一杯だが、ひと口食べればどこか懐かしく優しい味わいが広がる。 「秘訣は毎日食べても飽きない味、それが『丼太郎』の強み。日々来店してくださるリピーターの皆さんが支えです」 『牛丼太郎』時代と仕入れ先は変わったものの、味付けは『牛丼太郎』時代とできるだけ変えないように努力しているという。 佐藤さん曰く、《俺がいちばん美味しいと思う牛丼の味だから》。40年以上同じ味の牛丼を食べ続けている佐藤さんの言葉には説得力がある。 しかし本人は「うちの武器は安さでしょ。味がめちゃくちゃ美味しいってわけじゃないし、不安もあります……」と謙遜する。
バイトを雇わず少数精鋭で
現在、『丼太郎』が提供する牛丼の並盛りの価格は1杯390円。『吉野家』498円(税込、以下同)、『すき家』430円、『松屋』430円と大手チェーン店と比較しても安さが際立つ。大手なら大量仕入れなどスケールメリットが働くが、1店舗のみで運営する『丼太郎』が、この価格を維持できるワケは何なのだろうか。 「コストを削りに削ってやっています。バイトは雇わず、社員の4人でシフトを回し、昼以外はワンオペ。みんなベテランだから、ご飯の量もピタッとわかる、牛肉の量も数グラムも変わらない。だから盛り過ぎでコストがかさむこともないし、品質が高いレベルで安定する。それがリピーターさんをから評価されている理由のひとつだと思います」 牛肉はその時々の価格に応じて仕入先を変え、現在はアメリカ産やオーストラリア産を使用。米は国産にこだわり、値上げに耐えながらも盛りの量を減らさず提供を続けている。 「『安い』『早い』『うまい』この3つがやはり牛丼の鉄則だと思いますから」 物価高の波が押し寄せる中でも、『丼太郎』はこの3つが叶う場所であり続ける──。 後編では『丼太郎』が大切にしている“思い”や店の展望について佐藤社長に語ってもらった。 (後編に続く)
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