インフルエンザに酷似...。中国で急増中のウイルス「hMPV」とは?重症化リスクのある子どもや高齢者は要注意。米医師が解説
hMPV はどのように感染する?症状は?
hMPVは咳やくしゃみ、人との接触(触ったり握手したりなど)、ウイルスが付着した物や表面を触った手で自分の口や鼻、目に触れることで感染するとCDCは説明する。 CDCによると、hMPVの症状には次のようなものがある。 ・咳 ・熱 ・鼻詰まり ・息切れ 気管支炎や肺炎になる場合もあるとルッソ医師。さらに、アダリャ医師は他の多くの呼吸器系感染症とhMPVを判別するのは難しく、「際立った特徴はない」と注意する。 一度hMPVに感染したら、ある程度免疫ができ、また感染しても1度目ほどひどくならない可能性が高いとルッソ医師は言う。
hMPVの治療法は?
「ほとんどの人の場合、hMPVは自己限定的呼吸器感染です」とアダリャ医師。つまり、単にひどい風邪かインフルエンザのような感じで、治療しなくても治るということ。 だから、治療はたいていの場合、よく寝る、水分をたっぷり摂るなど支持療法になるとルッソ医師は言う。熱がある場合は、アセトアミノフェンなどを服用するのもいい。 「症状がひどい場合は、酸素マスクをつけたり薬を服用したりして息苦しさを緩和します」とルッソ医師。hMPVには予防ワクチンも特定の治療法もない。 hMPV感染を心配する人は、通常の呼吸器系ウイルスの予防策を講じれば、リスクは低減する。明らかに具合の悪い人を避ける努力をする、手を清潔に保つ、何かの表面を触った手で目や鼻、口を触らないなどだ。 「高リスクの人は、人の多い室内を避けたりマスクを着用したりするのが賢明でしょう」とルッソ医師。 とにかく、hMPVにストレスを感じる必要はないと医師たちは強調する。「これがまた新たなパンデミックを引き起こすのではと心配しなくて大丈夫です」とルッソ医師は安心させてくれた。 ※この記事はPrevention.comからの翻訳をもとに、日本版『ハーパーズ バザー』が編集して掲載しています。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
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