写真で見る 歴代の米国大統領専用車 極厚防弾ガラスに超強力エンジン、最高レベルのセキュリティ
キャデラック・フリートウッド・ブロアム(1983年)
大統領専用車として数十年にわたってリンカーンが採用され続けた後、ついに1983年にゼネラルモーターズ(GM)がその栄誉を獲得した。ロナルド・レーガン大統領が使用したキャデラック・フリートウッド・ブロアムである。キャデラック・ドゥヴィルとも呼ばれる同車は、通常の市販車よりも長く、ルーフが高く、外から大統領がよく見えるように大きなガラスエリアが設けられている。 8.2L V8エンジンを搭載し、装甲ボディと分厚い防弾ガラスの重量に耐えるため、大型ホイール、頑丈なブレーキ、オートレベリング・システムも装備されている。
リンカーン・タウンカー(1989年)
1989年、大統領専用車の栄誉がリンカーンに戻った。大幅に改良されたリンカーン・タウンカーは、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領が任期中使用していた。大統領専用車として採用された最後のリンカーン車である。現在、テキサス州カレッジステーションにあるジョージ・H・W・ブッシュ大統領図書館に展示されている。
キャデラック・フリートウッド・ブロアム(1993年)
そこでバトンはGMに戻った。ビル・クリントン大統領のキャデラック・フリートウッド・ブロアムは、ゼロから開発された最初の大統領専用車だった。それまでの大統領専用車と同様、多くのセキュリティ機能と安全対策が施されている。現在、アーカンソー州リトルロックにあるウィリアム・J・クリントン大統領図書館に現在も展示されている。 セキュリティ対策の秘密を守るため、現在でも図書館のスタッフはシークレットサービスの監視なしには内部に立ち入ることができない。
キャデラックDTS(2005年)
ジョージ・W・ブッシュ大統領のために、GMの研究開発部門がシークレットサービスの仕様に従って開発したモデル。シボレー・サバーバンのシャシーをベースにした四輪駆動車で、厚さ5インチの軍用規格の装甲ボディ、光のスペクトルさえも遮断するほど分厚い防弾ガラス、ランフラットタイヤと独自の空気供給装置を備えていたと言われている。 7.4L V8エンジンを搭載し、車重1万4000ポンド(6400kg)と超ヘビー級の同車に付けられたニックネームは、すばり「ビースト(野獣)」。10枚ディスクのCDチェンジャーや、マッサージ機能付きリクライニングシート、大統領用の格納式デスクトップなど、快適装備も充実している。