阪神・村上「脱・スロースターター」へ スローボールを有効活用 立ち上がりの安定感求める
阪神・村上が「脱・スロースターター」へ向けてスローボールを有効活用する。4年目の今季はレギュラーシーズンで計57失点。そのうち3回までに32失点を喫した。さらに初回に限れば13失点。立ち上がりの安定感を求め、序盤からでも遅球を使って打者を翻弄(ほんろう)することを思い描く。 【写真あり】藤浪晋太郎 阪神選手らとのプライベートショットに「すげ~メンバー」 「立ち上がりは難しいので、対策をしながらやりたい。ちょっとでも(スローボールが)頭にあってくれれば、ストレートで差し込んでアウトにできるかもしれないので、有効に使えたらなと思う」 成功例がある。9月18日中日戦の初回。3者連続で初球に計測不能のスローボールを投じた。結果は、先頭・岡林を2球目のツーシームで二ゴロ、2番・福永を144キロの直球で差し込み右飛、3番・カリステを初球の遅球で誘って中飛。不安視していた初回を緩急でシャットアウトした。 「2番にも(スローボールの)サインが出たときに“おお”って(笑い)。これ3番も初球に投げるなと思いました」 スローボールを多投しても抑えられる――。新たな引き出しが増えた瞬間だった。スロースターター返上へ、シーズン終盤につかんだ手応え。計測不能の遅球が、巻き返しへ向けたカギになるかもしれない。 (松本 航亮) ≪最優秀バッテリー賞獲る!坂本とトークショー≫ ○…村上と坂本は17日、滋賀県大津市の琵琶湖グランドホテルで行われた阪急交通社主催のトークショーに参加した。息の合った2人は軽妙なトークでファンを沸かせた。2人は今季、村上は23試合に先発。そのうち坂本とは16試合でバッテリーを組んだ。報道陣の取材に対して26歳右腕は「ほとんど(坂本さんのサインに)首を振ったことがない。考えていることが一緒になる確率が高い」と信頼を寄せていた。目標は最優秀バッテリー賞だ。「本当は今年獲りたかった、来季こそ獲れるように」と意気込んだ。