ロナウジーニョ、アゼルバイジャン政府のゲストとしてCOP29に参加か
アゼルバイジャン政府が招聘か
元ブラジル代表のロナウジーニョ(ロナウジーニョ・ガウーショ)が、アゼルバイジャンのバクーで11月11日に開幕した国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)に参加するため同国を訪問していると、「オ・グローボ」、「ザ・スポルティング・ニュース」ブラジル版など現地メディアが報じている。 ロナウジーニョはアゼルバイジャン政府に招聘されているとのこと。 「メトローポリス」と「アフリカナイズ」によると、ロナウジーニョは11月13日にアゼルバイジャンの首都バクーに到着したという。COP29の公式パネルの前での撮影も行われ、傍にはアゼルバイジャン共和国国営石油公社の元副社長アドナン・アフマドザダ氏の姿があったと伝えている。 ロナウジーニョのCOP29への参加が明らかになったのは12日で、同イベントの参加身分証を配布していた従業員が、ロナウジーニョの写真と彼のフルネーム「ホナウド・ジ・アシス・モレイラ」が掲載された身分証を発見したことから話題になり始め、「オ・グローボ」などが報じていた。同メディアによると、ロナウジーニョと共に、兄であり元サッカー選手のホベルト・ジ・アッシス・モレイラも同国政府の招待を受けているという。 「メトローポリス」は、2018年に選手を現役引退した後もロナウジーニョは、サウジアラビア、カタール、ドバイ、アラブ首長国連邦などの産油国で開催されたさまざまなイベントに参加しており、友好関係を築いてきたと指摘している。 ロナウジーニョのCOP29における役割はまだ明かされていないが、西側諸国によるアゼルバイジャンの石油・ガス産業への批判や、これを受けてのアゼルバイジャンのアリエフ大統領による非編に対する反発などが報じられる中、ブラジルのメディアは、ロナウジーニョが、石油・ガス会社関連のイメージアップを行う広報のために招聘されているのではないかという点で懸念を示している。 サラマンカ大学の政治アナリスト、パウロ・セザール・レベッロ氏は「おそらくロナウジーニョの役割は、そのイメージを利用して、大会開催国の良いイメージを伝えることだろう」とコメントしている。 ブラジル最大の環境NGOの連合組織「気候観測」の国際政策コーディネーター、クラウジオ・アンジェロ氏は「オ・グローボ」に対し「石油関連のロビー活動は(中略)若者たちのアイドルを利用して、化石燃料の生産と消費に完全に依存している国々の経済モデルを肯定して売り出そうとしている」とコメントした。 (文/麻生雅人)