米住宅高騰、政権に打撃の恐れ 高金利でも中古価格が過去最高に
【ワシントン共同】米国で住宅価格が高騰し、国民が不満を募らせている。高金利下にもかかわらず、6月の中古住宅販売価格が過去最高を更新し、賃貸価格も上昇。11月に大統領選が迫る中、バイデン政権を支える民主党候補ハリス副大統領に打撃を与える恐れもある。政権は住宅価格抑制の支援策を打ち出すものの、効果は未知数だ。 6月の消費者物価指数では賃貸住宅の家賃も含む住居費の上昇率は前年同月比5.2%で、全体の3.0%を大きく上回る状況だ。全米不動産業者協会によると、6月の中古住宅価格の中央値は過去最高の42万6900ドル(約6200万円)。新型コロナウイルスが本格的に流行する前の2020年2月から5割以上も値上がりした。住宅の供給量が十分でないことに加え、富裕層の現金による購入が価格を押し上げているとの見方がある。 手持ち資金に乏しい世帯にとって、金利上昇も住宅購入を難しくしている。米連邦住宅貸付抵当公社によると、米住宅ローンの代表的な指標とされる30年固定金利は7月下旬で平均6.78%。