「市長より稼いだ」アワビは激減 幻の高級魚が増加「色のついた赤い魚が多くなった」海の異変
RKB毎日放送
九州の北部・玄界灘ではこの10年前後で海藻が激減し、サンゴや熱帯魚の仲間が増え続けています。漁業にも変化が起きていて「幻の高級魚」と呼ばれるクエなどの水揚げが増加しています。 【写真で見る】「幻の高級魚」と呼ばれるクエの姿煮 ■ダイビングスポットで見た「海の変化」 RKB 今林隆史記者「地球の歴史を感じられる七ツ釜ですが、海の中では異変が起きています」 国の天然記念物に指定されている佐賀県唐津市の七ツ釜。 溶岩が冷え固まる時にできる柱状節理という規則正しく並んだ柱のような構造が海の中まで続いていて、ダイビングスポットにもなっています。 かつては岩肌が見えないほど海藻に覆われていた七ツ釜。 玄界灘で40年近く潜ってきた浪口志郎さん(77)はその変化を目の当たりにしています。 唐津マリンスポーツクラブ 浪口志郎さん「最近はもうこの海藻もほとんど私が見た感じからすると10分の1ぐらいしかないです。おそらく枯渇傾向」 ■アワビは”絶滅危惧種”に 浪口さんの父親は七ツ釜でアワビを取る潜水漁を行っていた海士で、かつては「市長よりも稼ぐ」と言われていたそうです。 ただ、ここ10年ほどで海藻が激減し、海藻を食べるアワビは絶滅危惧種と呼ばれる状態になっています。 ■海藻が消えた海ダイバーには・・・ 一方、海藻が消えたことで柱状節理がはっきり見えるようになり、ダイバーを楽しませています。 海の変化は海藻が消えたことだけではありません。 ■カメラで捉えたクマノミの越冬 RKB 今林隆史記者「イソギンチャクの間から姿を見せたのは熱帯魚のクマノミです。いたるところでその姿を見ることができます」 JNNは20年にわたり玄界灘の水中を取材。熱帯魚の一種クマノミが姿を見せるようになりやがて越冬し世代交代していく様子を撮影してきました。 海の変化について浪口さんは… 唐津マリンスポーツクラブ 浪口志郎さん「南方系の色合いといいますかね、海の中が。ソフトコーラルがいっぱいになったり、今まであまり見なかったアラがたくさん見れたりしていますね」
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