カステラ販売400年!記念グッズや55年ぶりに復活の銘菓も登場!福砂屋が伊勢丹新宿店で特別催事
ポルトガルやスペインから伝わった南蛮渡来の文化のなかで、菓子類の代表格ともいえるカステラ。ポルトガル人からその作り方を伝授されて、福砂屋は1624年(寛永元年甲子)に長崎で創業。2024年に創業400周年を迎えた記念として、東京・新宿の伊勢丹新宿店で2024年9月25日(水)から特別催事を開催する。 【写真】今年創業400周年を迎えた福砂屋の長崎にある本店 ■ポルトガル人が“カストルボル”(カステラ)製造を伝授 福砂屋は1624年(寛永元年甲子)、歴史の教科書に出てくるような時代に創業し、今年で400周年を迎えた。創業時は砂糖や米などさまざまなものを取り扱っていたそう。そのなかで、中国から長崎に運ばれていたのが砂糖。当時、貴重だった砂糖の産地、中国・福州の「福」と砂糖の「砂」が屋号になったのではないかと言われている。 長い歴史を持つ福砂屋は、カステラづくりに変わらぬこだわりを持っている。ミキサーを使わず、卵の手割り、泡立て、混合、撹拌、釜入れ、焼き上げまで、ひとりの職人が一貫して担っている。卵を別立法で白身を撹拌した後、黄身とザラメ糖を加えて撹拌。さらに上白糖を加えて撹拌し、最後に小麦粉を加えて撹拌するという手間ひまかけた作り方を貫いている。手間はかかっても今なお作り方を変えず、唯一無二の味を生み出す工程は妥協しない。 ■55年ぶりに「千代香」を1週間限定復活 今回400周年というメモリアルイヤーを記念して、9月25日(水)~10月8日(火)伊勢丹新宿店で特別催事を開催する。注目はこの催事だけで実演が復活する福砂屋の「千代香」(3個入り972円)。「千代香」は日本の伝統的な和菓子で、全国各地で愛されている。福砂屋でも1969年までは製造販売していたが、カステラづくりに専念するため製造販売を終了していた。 今回、400周年というアニバーサリーに、当時の職人から現在の職人に技術を伝承し、レシピもそのままに復活させる。香り高い純米酒を加えた生地をどら焼きのように片面だけ焼き、餡を包む。すべて手作業で作るため催事では各日300箱限定で販売される。 ■和菓子屋の「とらや」とのコラボが8年ぶりに復活! もうひとつ目玉となるのが、室町時代後期に京都で創業した和菓子屋「とらや」とのコラボ商品「虎福の夢 紅(こふくのゆめ べに)」(756円)。2011年に東横のれん街60周年記念に開発された菓子で、販売当時は連日行列となり開店直後に売り切れが続いた。今回8年ぶりに待望の復活となる。 カステラの材料にとらやのさらし餡を混ぜたオリジナルの生地を土台に、とらやの紅色の煉羊羹(ねりようかん)、福砂屋のカステラを重ねて焼き上げた、コミュニケーションでしか味わえない菓子。パッケージにもとやらの虎と、福砂屋のロゴの蝙蝠(こうもり)をあしらった特別仕様になっていて、メモリアルイヤーを盛り上げる。 ■400周年記念の限定商品を数量限定で販売 ほかにも特別仕様の缶に入った「福砂屋ビスコチョ 400周年記念缶」(1485円)も要チェック。「福砂屋ビスコチョ」はカステラの製造過程で切り落とす端の部分や規格外部分を再度焼き上げたカステララスク。ザクッとした食感はカステラとはまったく違うおいしさが楽しめるとあって人気商品でもある。端や規格外部分を使用するため、製造数も限られている商品。400周年記念ということで限定缶を5000缶用意し、今回の催事で先行販売となる。 また、カステラ2切れを小箱に入れた「フクサヤキューブ」のギフトセットも登場。内容は福岡工場限定生産の「檸檬カステラ」、長崎の一部店舗で販売されている「ほうじ茶」、八女茶を使用した福岡限定の「抹茶」、東京方面限定の米粉で作られた「八十八(やそはち)カステラ」、さらにキューブタイプとしては限定販売の「オランダケーキ」と、なかなか同時に入手しづらい5種をそろえていて、手土産にも喜ばれること間違いなし。催事期間中、各日300セット限定で販売される。 ■先行販売で完売したカステラモチーフのコラボグッズも再販売 催事では、8月の先行発売が早々に完売したコラボグッズも販売される。1901年(明治34年)に絹の輸出商として創業した横浜元町のレースブランド近沢レース店とコラボした「福砂屋×近沢レース店 コラボハンカチ/カステラ」(1980円)は縁のレース部分が皿にのったカステラと「カステラ」の文字、さらに福砂屋の商標の蝙蝠が織り込まれている。 また、エコバッグとして人気の「Shupatto(シュパット)」のコラボバージョンも。「福砂屋オリジナルデザイン/Shupatto コンパクトバッグM」(2750円)は全面に福砂屋の包装紙をあしらい、見た目にもかわいいデザインになっている。コンパクトに畳めるエコバッグなので、カステラの持ち帰りはもちろん、バッグに忍ばせて日常の買い物でも活躍してくれる。 もうひとつ特別なのが福砂屋のロゴで親しまれ、幸運の印でもある蝙蝠をモチーフにした「福砂屋 400周年オリジナル波佐見焼皿」(7700円)。同じ長崎の波佐見町で作られる陶器で、福砂屋のカラーでもあるイエローの皿は限定色。カステラを食べるときに使いたくなるスペシャルな1枚。 400周年の特別が詰まった催事。この機会にしか手に入らない商品も多く、55年ぶりに復活する「千代香」の実演販売も行われる。400年の歴史を持つ福砂屋の魅力を味わいに足を運んでみよう。