【フェアリーS】主戦・嶋田純次も確かな手応え レイユールがクラシックへの道を切り開く/新人記者のトレセン日記
[GⅢシンザン記念=2025年1月13日(月曜)中京競馬場、芝1600メートル(3歳)] 【新人記者・栗栖歩乃花のトレセン日記】 競走馬を取材していて楽しいなと思うことの一つはきょうだいに出会えることです。似ている子もいれば似ていない子もいて、まるで人間みたいだなと思うこともたくさんあります。GⅢフェアリーSに出走予定のレイユール(手塚)には嶋田騎手が騎乗しますが、半姉のインターミッションにも3度騎乗したことがあります。 嶋田騎手もこの2頭も所属が手塚厩舎。だからこそ誰よりも近くで見てきていると思いますが「やっぱり姉妹だなと思う」とか。どんなところが似ているのか尋ねてみると「体つきだったり、繊細な性格」がお姉さんにそっくりだそう。「ちょっとしたことでびっくりすることがあるので優しく機嫌を損ねないように気を付けています」と教えてくれました。 昨年のGⅢ新潟記念勝ち馬・シンリョクカも半姉の良血馬だけに期待も高まります。「初めて乗った時からいい馬だなと感じていて、乗りたいなと思っていたら新馬で乗せてもらえたので、結果を出したいなと思います」と将来を見据えてもこの一戦は負けられないところですが、中間の成長ぶりには目を見張るものがあるそうです。 まずは課題のスタート。デビュー2戦とも後ろからの競馬になってしまい、今回もゲートをうまく出られるかどうかがカギになりそうですが、「1回ゲートの練習をした時には出てくれました。やり過ぎるとテンションが上がってしまうので1回だけ。(当日も)その感じで(ゲートを)出てくれたら」と嶋田ジョッキーも手応えを感じている様子。また、「メンタル面が成長して我慢もできるようになってきているので、それがゲートからスムーズにいければ」とも話します。 そもそもそんな課題を抱えながら、デビュー勝ち→赤松賞2着というのは素質がなせる業。主戦は「しまいの切れる脚と瞬発力」がセールスポイントだと教えてくれました。確かに2戦ともに上がり最速の脚を見せています。赤松賞の時には最後方にいたのにもかかわらず、直線で勝ち馬に3/4馬身差まで迫りました。 ここを勝てればクラシックレースも視野に入ってきます。スタートを決めれば、今までに見せたことのない新たなレースぶりを披露してくれる可能性もありそうです。成長しているレイユールから目が離せません。
東スポ競馬編集部