「中学入っても成績伸びる子」が小学生時代にやっている3つの共通点 魔法の言葉は「要するにどういうこと?」
このような見え方、感じ方ができているかどうかは、はたから見てもわかりません。ただ問題を解いている、文章を読んでいるとしか見えないからです。しかし、実態は、まったく異なります。抽象度が高い子は、上から物事が見えるので、ポイントを即つかんでしまいます。 では、抽象度を上げるにはどうすればいいでしょうか。ここでもある問いかけをしていきます。そのマジックワードは「要するにどういうこと?」という問いです。「要するに?」と聞かれると、人はまとめ出します。まとめるということは、たくさんある情報を簡潔にまとめて「抽象化」するということです。
国語の文章でも、「この段落は要するに何の話?」と問われれば、自然と単純化した言葉でまとめるはずです。これが抽象度を上げるプロセスです。子どもが小さいうちは「要するに?」の意味がわからないこともあるので、そのときは「何が似ていると思う?」と共通部分を見抜かせる問いを投げかけます。共通部分がわかると抽象度が上がっていきます。 以上、3つの共通点についてお話ししてきました。ここに書いた項目が小学生のときにまだできなくても中学に入ってから急激に伸びる子もたくさんいますので、できなくても心配しなくて大丈夫です。問いかけを日常の中で時折入れていくことで、子どもの頭脳は動き出しますので、参考にしてみてください。
石田 勝紀 :教育デザインラボ代表理事、教育評論家