【阪神】岡田前監督の言葉で振り返る プロ野球12球団担当記者が見た2024年
「今年は巨人が来る」
「巨人は今年が90周年でしょ。記念の年でもある。2年連続Bクラスだったこともあるし、阿部監督が新しく監督にもなった。そういういろんなことが重なって、相当やるんじゃないかと思ってますね。補強への力の入り方も含めてね」 岡田監督に2024年シーズンで注意したいチームを聞くと、どんなときでも巨人を挙げていた。時に広島が好調なときでも巨人への警戒は最も大きかったように思う。 巨人への警戒は戦力面だけの話ではない。 前述のように球団90周年などの歴史や時の流れを岡田監督は機敏に察知する。野球は流れのスポーツだとよく言われるが、1試合の中だけではなく、1試合1試合、1年1年が重なり合い、それぞれのチームの歴史が作られると考えている。 阪神タイガースは2025年が球団90周年、藤川球児新監督(44)が就任した。 原監督から愛弟子の阿部監督がバトンを受け継ぎ巨人をリーグ優勝に導いたように、岡田監督からバトンを受け継いだ愛弟子の藤川球児新監督が、90周年の記念の年に、リーグ優勝、日本一へ導いてくれることを期待したい。 他球団からの目立ったFA補強はなかったが、なによりもFA権を持っていた大山悠輔(30)、坂本誠志郎(31)、糸原健斗(32)、原口文仁(32)の残留、さらに外国人のビーズリー(29)とゲラ(29)の残留が最大の補強ではないか。 特に大山は宿敵・巨人が獲得に向けて積極的に動いていたこともあり、残留の一報があったときはチームメートや球団関係者からも喜びの声が多く聞かれた。 連覇を果たせなかった悔しさを味わった選手が欠けることなく、チーム一丸となってもう一度戦うことができることは、他球団にとって脅威になるに違いない。 阪神タイガースは岡田監督と歩んだ2年間を土台にし、藤川球児新監督が新たなエッセンスを加え、新たな時代へと進んでいく。その先には明るい未来が待っているはずだ。 (文・永沢徹平)
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