Next GIGAを意識した「Dynabook Chromebook C70」を試す 子どものファーストPCにピッタリかもしれない
Dynabookの「Dynabook Chromebook C70」は、同社が直接発売する初めてのChromebookで(※1)、教育機関を中心とする法人向けモデルだ。 【写真】本体はデタッチャブル式 (※1)初代の「Dynabook Chromebook C1」は、親会社であるシャープを通して発売された この記事では、Dynabook Chromebook C70の特徴を写真を交えつつチェックしていく。
SoCはMediaTek製
文部科学省が2019年度から推進している「GIGAスクール構想」は、2024年度から第2期に突入した。第2期では学習用端末の要件が一部変更されており、PCメーカーはその要件を満たすPC/タブレットの新モデルを順次投入している。 今回紹介するDynabook Chromebook C70も、そんなGIGAスクール第2期に向けて投入された新モデルの1つだ。外観デザインは先に発売されているWindowsモデル「dynabook K70」とおおむね同様で、ぱっと見では「K70の色違い?」と思うのだが、寸法と重量は以下の通り微妙に異なる。 ・dynabook K70 ・本体のみ:約248.5(幅)×177.0(奥行)×11.0(高さ)mm/約590g ・キーボード込み:約248.5(幅)×185.5(奥行)×23.3(高さ)mm/約1097g dynabook C70 ・本体のみ:約248(幅)×177(奥行)×10.95(高さ)mm/約563g(※2) ・キーボード込み:約248(幅)×185(奥行)×20.45(高さ)mm/約1097g(※2) (※2)LTE対応モデルは約12g増しの約575g 見た目以上の差異は、搭載しているSoCだ。本製品は、多くのDynabook PCが搭載するIntel製CPUでもなく、事実上の先代に当たるシャープが販売した「Dynabook Chromebook C1」で採用したQualcomm製SoCでもなく、MediaTek製の「Kompanio 520」となる。 Kompanio 520はエントリークラスのChromebook向けに開発されたSoCで、CPUコアは計8基(Cortex-A76×2+Cortex-A55×6)で、GPUコアは「Mali G52 MC2 2EE」を備えている。映像出力は内蔵ディスプレイ向けが最大2520×1080ピクセル、外部向けが最大1920×1080ピクセルだ。 実は、GIGAスクール第2期を想定してリリースされた各社のChromebookを見てみると、Intel製CPUではなくKompanio 520を採用する例も複数ある。Kompanio 520を使っているメーカーに話を聞くと、異口同音に「(学習用端末の)補助金の範囲内で調達(購入/リース)できるようにするため」と語る。つまり、1台当たり5万5000円以内で購入できるようにするための工夫の一環として、Kompanio 520を採用したということだ。 本製品もコストを抑える観点からKompanio 520を採用したとのことで、ベース(カスタマイズなし)モデルは補助金の範囲内で調達できるという。