Next GIGAを意識した「Dynabook Chromebook C70」を試す 子どものファーストPCにピッタリかもしれない
ベースモデルのスペックは“必要最小限”
GIGAスクール第2期に向けて登場した端末ということもあって、Dynabook Chromebook C70のベースモデルは、その要件を“最小限”満たすように作られている。 メモリは4GB(LPDDR4X-3733規格)、ストレージは32GB(eMMC)を備えている。「え、少なくない?」と思う人もいるかもしれないが、Chromebook(ChromeOS)を学習用端末として使うための最小要件は満たしている。 設計上、ChromeOSはエントリークラスのCPU/SoCでも軽快な動作を期待できる。ただ、それでも使い方次第ではスペック不足を感じる場面も出てくる。そのため、本モデルではカスタマイズ(CTO)オプションとして、購入時に限りメモリを8GB、ストレージを64GBに増量することも可能だ。ただし、その分購入価格は上がる。 ディスプレイはタッチ操作とペン入力に対応する10.1型TFT液晶で、解像度は1280×800ピクセルとなる。スマートフォンやタブレットではフルHD(1920×1080ピクセル)以上のディスプレイが増えていることもあり、「解像度足りなくない?」と考える人もいるかもしれないが、GIGAスクール構想で想定されている使い方を満たす限り、確かにこれでも何とかなる。 ただ、Webブラウジングをしている時は、さすがに「せめてフルHDあれば快適なのになぁ」と思うことが多々あった。価格との兼ね合いだろうが、学習用途で影響がないといいのだが。 ペンは、AndroidタブレットやChromebookでよく使われる「USI(Universal Stylus Initiative)」規格のものに対応している。筆圧は最大4096段階まで検知可能だ。 本製品には、キーボードドックにある「ペンガレージ」に収納できる充電式アクティブ静電ペンが付属する。これも、GIGAスクール第2弾のシステム要件を満たすために必要な措置だ。 ペンガレージにこのペンを収納すれば、充電も行える。ただし、ドックと本体を接続しておく必要がある。 本製品のポート類は、本体の左側面にUSB 3.2 Gen 1 Standard-A端子、USB 3.2 Gen 1 Type-C端子×2とイヤフォン/マイク端子を、右側面にmicroSDメモリーカードスロットを備えている。USB 3.2 Gen 1 Type-C端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応している。 「HDMI端子はなくてもいいの?」と思うかもしれないが、学習用端末上で表示内容を共有する方法がある他、映像を投影する場合でもUSB Type-C(DisplayPort Alternate Mode)あるいは「Chromecast(Google Cast)」に対応する投影装置も増えているので、搭載を見送ったものと思われる。 キーボードドックは日本語配列で、Googleの定める規格に準拠するものを備えている。キーピッチは約1.7mmとやや狭めだが、特に小学生にはピッタリという絶妙なピッチとなっている。キーストロークは約1.4mmだ。 本体には、約200万画素のインカメラと、約500万画素(AF対応)のアウトカメラを備える。本製品はキーボードを分離できるので、特に屋外でアウトカメラを使った撮影がしやすい。