アーム12mまで伸びる作業ロボット…林業機械メーカー、災害復旧用製品に乗り出す
松本システムエンジニアリングが提案
松本システムエンジニアリング(福岡県篠栗町、松本良三社長)は、災害復旧向け製品事業に乗り出す。林業機械メーカーのノウハウを生かした作業用ロボットを共同開発したほか、避難所や作業場など多様な用途に使える建物を製品化した。電力会社や自治体、消防関係、自衛隊などに提案する。 作業用ロボット「プラテオ」は、中部電力パワーグリッド(名古屋市東区)と共同開発した。トラックに載せたアームが電線や家屋に倒れ込んだ倒木、電柱をつかんで取り除く。アームは12メートルまで伸びる。アタッチメントの交換で大きな石をつかんだり、泥をかき出したりもできる。 専用ゴーグルとコントローラーを使い、立体映像を見ながら遠隔操作することも可能。作業映像のリアルタイム配信もできる。20、21の両日に福井県で開かれる林業機械関連の展示会に出展する。 商品化した建物は、鉄骨で床に直交集成板(CLT)を使用する。作業者が集まれる場所や車両を止めるスペース、資材置き場などとしての利用も提案する。 松本システムエンジニアリング自身も、商品化した建物3棟を本社近くの約8万3000平方メートルの敷地に建設した。3棟の床面積は合計約1万6500平方メートル。2・9トンクレーン2基を設置して復旧作業向けロボットの組立工場にした。投資額は組み立てに使用するロボットなどを含め、約2億円。