ザックJの欧州遠征は海外組のラストチャンス
ザックジャパンのヨーロッパ組が、W杯メンバーへの生き残りをかけたサバイバルに挑む。 日本サッカー協会は3日、セルビア代表(11日)、ベラルーシ代表(15日)と敵地で対戦するヨーロッパ遠征のメンバー23人を発表した。 グアテマラ代表、ガーナ代表と日本国内で対戦した9月のメンバーからDF槙野智章(浦和レッズ)、MF青山敏弘(サンフレッチェ広島)、FW大迫勇也(鹿島アントラーズ)、FW工藤壮人(柏レイソル)の4人が外れ、MF細貝萌(ヘルタ・ベルリン)、FWハーフナー・マイク(フィテッセ)、FW乾貴士(フランクフルト)が6月のコンフェデレーションズカップ以来となる復帰を果たした。
チームを作り直しオランダ戦に挑む
アルベルト・ザッケローニ監督は以前から、10月の2連戦ではヨーロッパのクラブに所属する選手を可能な限り招集したいと考えていた。 時差や代表チーム合流のための移動による疲労も少なく、ほぼベストのフィジカルコンディションで練習や試合に臨めるためだ。故障で9月の代表戦を辞退しているDF酒井宏樹(ハノーファー)を含めて、今遠征に招集された23人のうちヨーロッパ組は14人を占めている。 視察のためヨーロッパに滞在中のザッケローニ監督に代わり、メディアに対応した日本サッカー協会の原博実技術委員長は指揮官の意図をこう説明する。 「9月はいつものメンバーに加えてあえて国内組を多めに呼んで、今回はヨーロッパ組が14人。コンフェデの後にもう一度チームを作り直して、オランダ代表との対戦が決まっている11月の遠征では現状におけるベストに近いチームで、という流れになると思います」
細貝、ハーフナー、乾はふるいに
ヨーロッパ組の中でも、継続的に招集されてきたGK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)、DF長友佑都(インテル)、DF内田篤人(シャルケ)、DF吉田麻也(サウサンプトン)、DF酒井高徳(シュツットガルト)、MF長谷部誠(ニュルンベルク)、MF本田圭佑(CSKAモスクワ)、FW岡崎慎司(マインツ)、FW香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)、FW清武弘嗣(ニュルンベルク)の10人は、来年のW杯本大会のメンバーに間違いなく名前を連ねるだろう。 酒井宏についても、右サイドバックとして内田よりも7cm高い183cmのサイズをザッケローニ監督が高く評価している点から、10人に続く存在と見ていい。 となると、今遠征の2戦でふるいにかけられるヨーロッパ組は、復帰を果たした細貝、ハーフナー、乾の3人となる。