砺波、富山北部、富山一４強 秋季富山県高校野球 国際大付８強入り
第77回秋季県高校野球大会第6日（23日・富山市の県営富山野球場ほか）3回戦1試合、準々決勝3試合が行われた。富山一が桜井を7―3で下し、砺波は富山工に5―4、富山北部は福岡に7―2でそれぞれ逆転勝利し4強入りした。雨天で2度順延となった3回戦は国際大付が高岡南を11―7で破り、25日の準々決勝に進んだ。 ●砺波・吉岡逆転3ラン「思い届いた」 砺波の吉岡蒼生（2年）は2点を追う八回、逆転3点本塁打を放ち、チームとして秋季大会初となる4強入りに貢献した。「頼む入ってくれ、と思ったら思いが届いた。最高の気分」と晴れやかな表情で語った。 秋から4番を任された吉岡。八回1死一、二塁の好機で出番が回り「決めるしかない」と打席に入った。甘く入ったスライダーを見逃さず、左翼へ運んだ。 高岡商と戦った昨年の秋季大会以来、公式戦では1年ぶりの本塁打となった。「去年打ったときの感覚と似ていた。打った瞬間、（柵の向こうに）行ったかもと思った」と手応えを振り返った。 今年創部100周年のチームは1974（昭和49）年春以来50年ぶりとなる北信越出場を目指す。ここぞという場面の集中力が強みで、3回戦は昨春センバツ出場の氷見に勝利し、今回はシード校を破った相手を下した。吉岡は「ここまで上がってきた勢いを信じて最後まで一球一球集中して戦う」と力強く宣言した。 ●長谷川2回⅔無失点 国際大付、公式戦初登板 国際大付の長谷川晃煌（1年）は七回途中、公式戦初となるマウンドに上がり、2回⅔を無失点に抑える好投を見せて、チームを勝利に導いた。 元々右翼手だったが7月から投手に起用された。試合中に登板を告げられ、五回終了時9点リードしていた点差を相手に3点差まで詰められた場面で3番手としてマウンドに上がった。 「最初はとても緊張した」との言葉通り、走者を出す場面もあったが、そのたびに仲間を見て深呼吸し、丁寧な投球で相手打線を封じた。 準々決勝は高岡一と戦う。長谷川は「次はもっと自信を持って投げる」と力を込めた。 ●1年・金吹満塁弾も届かず 高岡南 高岡南は六回2死満塁の好機に金吹直弥（1年）が左越えに本塁打を放ち、相手に迫ったが、あと一歩勝利に届かなかった。 3回戦は雨天で2度中止となり、この日も1時間半遅れの試合開始となった。球場移動で疲弊する仲間を支えようと、金吹は真ん中高めの球を狙い、アーチを描いた。「まさかホームランとは。確実な打撃でチャンスに強い打者に成長したい」と話した。 上野直喜監督は「（金吹は）2アウト3ボール2ストライクの場面でよく振り抜いてくれた。負けはしたが、長所を伸ばせばもっと力のあるチームになる」と語った。 ◇3回戦▽宮野 国際大付334000010―11 高岡南 100006000―7 （国）今村、傳田、長谷川―大塚（高）安田、竹内―南塚▽本塁打 金吹（高）▽三塁打 山下（国）竹内（高）▽二塁打 森下2、尾山（国）南塚（高） ◇準々決勝▽県営富山 桜井 000021000―3 富山一04000030X―7 （桜）松野、水口、室―城﨑（富）和泉、岩寺―福田▽三塁打 田中（桜） 富山工000110110―4 砺 波01100003X―5 （富）萩中、井戸端―谷⻆（砺）松本、大村―嶋倉▽本塁打 吉岡（砺）▽三塁打 坂本、大塚（富）嶋倉（砺）▽二塁打 井戸端（富）吉岡（砺） ▽高岡西部 富山北部000132100―7 福 岡100000001―2 （富）船屋―山岸（福）塚越、上田―冨永▽三塁打 藤田（富）上田（福）▽二塁打 山口、川上2（富） 25日の試合 ◇準々決勝▽高岡西部 14・00 高岡一-国際大付
