2025年の日経平均が「4万8608円」を達成する「3つの条件」とは何か
2024年の大納会は、日経平均株価が前週末比386円62銭安の3万9894円54銭で終わり、節目の4万円を維持できなかった。 ■「大納会がイマイチ」でも心配しなくてもよい理由 「今度こそは高い大納会ではないか」と期待したが、2024年も大納会の前営業日である12月27日の「713円高」が逆に仇(あだ)となってしまい、「大納会は安い」というアノマリー(経験上の法則)を作ってしまった。 事実、2016年(最初のアベノミクス相場が終わった2015年の翌年)以降の大納会の引け値は、2022年のわずか前日比83銭高を除いて、すべてマイナスとなっている。
ただ、2024年末の3万9894円54銭は、年末の終値としてはこれまでで最も高い水準であり、年間上昇率も19.2%。これは2023年の28.2%高には及ばないが、2年連続の大幅上昇となった。 大納会がわずかかにプラスだった2022年が年間で9.4%の下落相場だったことを考えると、大納会が安いのは新年の期待感が薄いというよりも、年間上昇率が高いための利益確定の大納会が続いただけ、と考えたほうがいいようだ。
また、年間で見ると、2018年の下落の後に2019年、2020年、2021年と上昇して2022年で下落したが、その後2023年、2024年と再び上昇した相場のリズムから言って、2025年も3年連続で上昇することが期待できる。さらに2024年は辰年で今年は巳年。巳年が高値になる「辰巳天井」を信奉する投資家は意外に多い。 相場のリズムや干支(えと)に頼る相場観は、さすがに軽薄すぎると思うので、年初の今回は2025年相場を数字で予測してみたい。
株価は周知のとおり、EPS(1株当たり利益)とPER(株価収益率)の掛け算で決まる。そして、EPSは業績見通しであり、PERはその株式が将来的に投資した資金を何年で回収できるかという市場の期待値をあらわすのも周知のことだ。そこで、2025年の日経平均のEPSとPERを推測してみたい。 ■日経平均が目標を達成するための「3つの条件」とは? 結論から言うと、条件が合えば高値目標は4万8608円となる。年初の各メディアのアンケートを見ると、4万6000円前後が高値目標という識者が多く、筆者の目標値はそれらの上限から2000円ほど上に離れている。実は、昨年の筆者の2024年の高値予想も4万2000円で、多くの人が予想していた上限である4万円程度から、2000円~3000円ほど離れていた。