日本人7名を擁するSTVVはいよいよ正念場。ガンバ時代に残留争い経験の“年男”山本理仁は「落ちていったら勝てる試合も勝てなくなる」と危機感【現地発】
「中谷選手が今年から入って、すごくチームが変わったみたいです」
今週末からリーグ戦が再開する。レギュラーシーズンの残りは10試合。STVVは差し当たり、12位よりの上の順位でリーグ戦を終え、1部残留を決め切りたいところ。さもなければ13位以下、4チームで行なわれる「プレーオフ3」で1.5枠の残留レースを競わなければならない。 これまでのキャリアで山本は、残留争いの経験はあるのだろうか? 「ガンバ大阪で経験しました。最終節で引き分けて残留を決めたんです。もし負けてたら落ちていた。ホント、ギリギリでした」 2022年11月5日、鹿島とのアウェーゲームを0-0で引き分けた後、他会場の結果を待って決めたJ1残留。このシーズン、足の骨折もあり、山本はなかなか試合に出られなかったが、それでも残留争いに巻き込まれたチームの雰囲気はよく覚えている。 「負けちゃうチームはメンタル的に沈んでいくというか、ロッカールームからそういう雰囲気が出てしまう。2024年のガンバはJ1で4位だったんです。今いる選手に『今年のガンバはどこが変わったか?』と訊くとと、『新しい風が入って明るくなった』と言うんです」 24年シーズンのガンバに新しい風を吹き込んだのは、名古屋グランパスから加入した中谷進之介だった。 「中谷選手が今年から入って、すごくチームが変わったみたいです。彼は“コミュニケーション能力の塊”みたいな選手。そういう選手がガンバを盛り上げているんじゃないでしょうか。ここからシント・トロイデンも残留争いに入っていくと思いますけれど、自分たちが(メンタル的に)落ちていったら勝てる試合も勝てなくなる。変に自分たちで落としていくことなく、1試合1試合戦っていきたいと思います」 束の間のウインターブレイクをロサンゼルスで過ごし、英気を養ったという山本の新年の誓いはなんだろうか。 「STVVでコンスタントにプレーしているジョエル(藤田)がA代表に入っている。STVVでずっと出続ければ見てくれる。23歳の今年、代表に招集されたいというのはある。そのためにもここでの活躍が必須です」 ドイツ語の「licht(光)」からとった理人という名。ベルギーのオランダ語圏でもlichtは光だ。 「でも俺、ヤマって呼ばれてるんです。ベルギー人にはRihitoって呼びづらいのかな?」 ――名前のように今年は光り輝くような年になると良いですね。 「そうですね。年男なんで(笑)」 12月に24歳を迎えるMFは若手から中堅へと差し掛かる。その前に「決め切る力」という課題を克服し、STVVに輝きを与える存在になってほしいと願う。 取材・文●中田 徹
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