J2で天皇杯制覇、甲府のベテラン3人が語る下克上 先制点の三平、PK止めた河田、最後のキッカー山本
河田「リーグ戦で勝てていなかったのでサポーターに申し訳ない思いだった。天皇杯で一つでも勝ち進んで、喜んでもらいたい気持ちがあった」 ―決勝が行われた日産スタジアムに多くの甲府サポーターが来場しました。 山本「正直、広島のサポーターしかいなかったら、どうしようと思ったけど、あれだけ入って後押しをもらった。クラブの底力をすごく感じた」 河田「ウオーミングアップ前にあいさつに行く時に、このお客さんの前でプレーすると思うとサッカー選手になれて一番幸せな瞬間だと思った」 ▽劇的な決勝戦 ―決勝は前半26分に入念に準備されたCKから三平選手が先制点を奪いました。 三平「鹿島戦の得点もそうだけど、スタッフが分析してくれたままって感じ。先制する前から相手が苦戦していて、手応えがあった。思うように試合を進めているところでの先制点になった」 ―猛攻を受けて後半39分の失点で追い付かれました。
河田「試合前から1失点は仕方ないという感じはあった。あれだけ守っていたら攻撃にパワーを使うのは難しい」 山本「前半は思い通りで、あと45分守ればタイトルを取れる。誰もが経験したことのない状況だった。後半は相手の圧力や、疲労で間延びした。隙を突いて点を取るか、PK戦しか勝機はないと思っていた」 ―山本選手は延長後半に途中出場の直後にハンドでPKを与えてしまいました。 山本「みんなが疲れていたのをカバーしたいと慌てていて、自分らしくないプレーだった。最年長の自分が一番、浮足立っていたんじゃないかな」 ―河田選手がこのPKを止めて窮地を脱しました。 河田「あの時間のPKで入れられたら終わりという感覚だったけれど、キッカーの(満田の)プレースタイルを試合中に見て真ん中には蹴らないと思った。左右どちらかに思い切り跳んで当たればラッキーという感じで跳んで当たった。データは全くなく、勘だった」