箱根駅伝 国学院大は3冠ならずも意地の総合3位 アンカー・吉田蔵之介の父は「ケツメイシ」のリーダー・大蔵
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走復路(3日、神奈川・箱根町芦ノ湖駐車場-東京・大手町=109.6キロ)史上6校目の大学駅伝3冠を目指した国学院大は、6位に沈んだ往路の出遅れが響いて10時間50分47秒で総合3位に入った。10区で4位でたすきを受けた吉田蔵之介(2年)がデッドヒートの末に早大を抜いて意地を見せた。早大は7年ぶりのトップ5となる総合4位に食い込んだ。 【写真】吉田蔵之介の父、ケツメイシのリーダーでラップ担当・大蔵 最後に意地の激走を見せた。早大と並んでたすきを受けた10区。大学駅伝3冠を目指した国学院大のアンカー・吉田蔵之介(2年)が17・6キロ地点で抜け出し、3位でゴールテープを切った。 「本当に悔しい。3位は最低限。つないできてくれた仲間、先輩のおかげです」 優勝候補として3強の一角に挙げられながら、往路はトップの青学大と5分25秒差の6位。復路は6区で順位を1つ落とし、7区では区間2位の力走を見せた辻原輝(2年)が中継所を前にタスキを落とすアクシデントもあったが、7区からは1つずつ順位を上げ総合3位に食い込んだ。吉田は1時間9分25秒で区間3位の力走だった。 父は人気音楽グループ「ケツメイシ」のリーダー、大蔵。残り3キロ地点の沿道で3時間前から待機していた父から声援が送られた。勝負曲は同グループの『覚悟はいいか』。レース前には電話で「楽しんでこい」と背中を押されたという。サプライズで自身の名前が記された応援タオルも作られ、「すごくうれしかった」と笑顔を見せた。 今季は右足の故障にも苦しんだ。ケツメイシの人気曲『夏の思い出』にかけて、「ちょっと苦い冬の思い出。来年は笑えるように」と視線を前に向けた。(阿部慎)