「恋人は?」「孫の顔見たい」…帰省先での〝圧〟半数が「感じた」 自分のペース重視の子、親の見守り方
何もしていないわけではない、でも伝えられない
調査では、「恋愛や結婚のプレッシャーに対して帰省時にどんな行動を取っていますか」という質問項目も。 「恋愛や結婚よりも優先度が高い事柄があると伝える」27.8%、「親としっかり話し合う」16.0% という回答が並び、「親の理解を得ようとしている人が合計で43.8%になっています」(担当者)。 「自分が大切にしていることを直接伝えたり、腫れ物扱いになりやすい恋愛や結婚の話をしっかり話し合い、親の理解を得ようとする人の割合が高いのが特徴的だと思います。家族に対しては自身のスタンスを理解してもらおうとコミュニケーションしている実情が明らかになっています」 その一方で、同じ質問に対しては「特に何もしていない」が最多の38.2%となっていることに触れ、「親とのコミュニケーションを減らしている、プレッシャーを感じている人たちも数多くいますが、この調査の対象者はマッチングアプリを利用している人たちであることから、恋愛や結婚を望んでいないわけではない」。 「ただ、その気持ちを親に伝えるという点では心理的なハードルがある。そういった点にペアーズは着目して、プレッシャーを感じている若者に、『わたしのき(なこわらび)もち』で支援できればと企画しました」と担当者は話します。
「恋人、結婚…結果ばかりを気にしないで」
商品パッケージには「自分のペースで歩んでいる」という一文があります。 担当者は「子どもに寄りすぎたメッセージだと親が傷つきますし、だからといって親への配慮を意識しすぎると、肝心の子どもに伝わりきらない」と考えたといいます。 そこで、核となるコンセプトは「マイペースな人生の宣言」にし、「恋愛や結婚に関する親御さんとの会話自体を否定するのではなく、『私は私のペースで人生を歩んでいます』と子どもが堂々と主張し、親御さんにとっても賛同しやすく、引き続き愛情をもって見守ろうという気持ちになるものになるよう意識しました」 では、自分のペースで歩みたいという子どもの気持ちを親はどう受け取ればいいのでしょうか。 「若者は恋愛や結婚に消極的とよく言われますが、ライフプランとして自分なりのペースでみんな取り組んでいます」 「恋愛を見つける方法も、その後の進み方にも正解はなく、ゆえに人知れず頑張っていたり、大っぴらに相談できずにぼんやりと悩んでしまったりすることも多いのが恋愛です。恋人ができたり、結婚が決まったり、結果ばかりが気になってしまうかもしれませんが、ぜひ静かに見守って、本人からの報告や相談を待つ、という姿勢でいていただければと思います」